【SCP】干渉補正結果の評価方法検討<プログラムrev79へ機能追加>

SCPシステム用のSerial_Graphic_Monitor_rev79が完成しました。rev78から10日がかりで機能追加しました。
これによって、干渉補正作業が1-2分で可能になりましたので、干渉補正が
何回でも評価できるようになりました。そこで、干渉補正結果の良し悪しの評価方法を検討し始めました。

■SGMrev79で追加した機能
rev78までは、シリアル受信データを時系列グラフ1個と散布グラフ3個にするだけでしたが、rev79は、多分力センサの自動校正機能を追加しました。

追加機能 説明
SCP荷重入力
機能
今までは、校正時錘荷重値を手入力してましたが、校正用の多分力ロードセルの値を入力値として採用することで錘荷重の入力手間がなくなりました。DGVに全データを表示しながら校正作業ができるので、便利です。
SCP荷重位置入力機能 今までは、校正荷重の入力座標は、メモしておいて、EXCELでモーメント計算をしてましたが、rev79では、事前に校正入力位置座標を登録しておくことで、荷重時に位置Noを選択することで、リアルタイムに入力値と出力値を比較できるようになりました。
干渉補正用ファイル SCP校正の出力ファイル形式をMatrixCalculatorrev04で干渉補正計算に合わせたので
SCP校正が終わったら1分以内に干渉補正計算が完了します。
干渉補正値反映 得られた干渉補正Matrixをリアルタイムの測定データに反映することで、対象の多分力センサからの生出力と干渉補正出力と比較することで干渉補正の効果と傾向が即判明する

左下部がSCP操作パネルです。SCPmodeにチェックをいれると荷重入力が自動化されてDGVに記録されます。
散布図を6枚に増やして、6x6軸の相関が一目でみられるようになってます。直線、直交すべき関係がゆがんでいるのが目視できて便利です。

DGVで、1水準の測定データを全部表示記録しているので、確認しながら測定作業できて生産性あがりました。

右下部は、干渉補正結果ファイルを読みこんで、リアルタイムに校正値と比較できるように設定するパネルです。小さいDGVを使ってます。

■干渉補正結果の評価方法

●1案:干渉は、測定位置によって、同じ荷重でひずみ電圧と荷重値の線形はでていても傾き(SLOPE)が異なる現象です。ですので、測定位置毎の傾き値のばらつきで干渉補正前と干渉補正後の誤差ばらつきを比較する

Excelでまとめてみると、一番下に結果がでます。測定位置9か所の傾きバラツキ3σは、
①干渉補正前の生データで計算すると
Mxが24%、Myが20%と全然使えない状況

②干渉補正後データで傾きを計算すると
Mxが5.5%へ改善されて、My5%まで劇的に改善されました。

誤差が大きな自作多分力センサでも、線形性がでていれば、干渉補正で
精度が4-5倍改善できることがわかりました。 


●2案 視覚的に見る
MxとMyを位置毎にグラフにプロットすると
生データは、平行四辺形が大きく4辺が傾いていましたが、
干渉補正後は、MxMy軸は座標と平行になりました。

●以後
SGM(SerialGraphicMonitor)に干渉補正プログラムを合体させるのがいいか、別途MatrixCalculatorで計算してファイル間で連絡するのがいいか、使いながら検討していきます。干渉補正計算がほぼリアルタイムに可能になったので、今まで時間と手間が大変だった校正、干渉補正作業を合理化するほうへシフトさせていきます。荷重負荷方法も錘でなくバネで3次元分力を負荷する方式の実験も始めます。

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