3月16日、17日とスキー滑走して、データをログできたので、まずは、不良率をみて測定が無事できているかチェックしました。
結果:無事データとして使える測定ができました。
概要:
①電波受信系の重大エラーhacc>50mm以上が0.5%以下の本数が15本/15本が使える。(故障アンテナ除く)
②ログ系エラーとして、エポック欠落率1%未満の本数が9本/15本で、1か所抜けなので補間で修正可能
※2021年M5シリーズでログシステムを組んでいたのですが、システムが脆弱で、データ落ちが多く、使えるデータを探すのに苦労しましたが、2023年版は、Teensy4.1で、マイコン原因でのデータ落ちが激減しました。しかし、BlueToothでのモニターデータは、抜けだらけで、測定データとしては使えませんでした。信頼性のある無線で手頃なものが欲しいところです。
●不良率表
1エポック1行で、カウントした全行数のうち、当該項目での基準外が何個あるかの%を当該項目の不良率としました。
項目 | 基準 | 扱い |
flags | 131 (RTKFIX)であること | 例え67(float)におちても、致命傷ではない 短時間に67に落ちても、データ影響少ない |
pdop | 2.0 以下のこと | よほど視界が悪くない限り2.0以上にはならない |
hacc | FIXで14mmであるが、 スキーで許容できるのは50mm |
50mm以上になれば、NG。 |
itow | 120msec周期でデータ抜けがないこと | 全体の0.5%以下が理想。 1個抜けの場合は、補間で対応できる |
以上の基準で、プログラム作って全測定データをカウントしてみました。
結果0)17日に左スキーに過去2年間実績あるパッチアンテナをつけてみたのですが、静的には、問題なかったのですが、滑りだすと即受信不良が大量に発生したので、これは、パッチアンテナ3年間酷使したため、アンテナケーブル系の接触不良が発生したのだと思います。16日に同じシステムで、ヘリカルアンテナを取り付けた時は、異常がなかったので、パッチアンテナの動的な異常が原因だと思います。後日再度実験してみます。
結果1)ヘリカルアンテナでも十分使える不良率(Flags、pdop,hacc) hacc<50mm超えの不良が全体の0.5%以下なので、データとして、十分使える信頼性で測定できている。
(過去2年間は、ublox MB00パッチアンテナを使っていたが、重いので、スキー操作に違和感がでるため、軽量なヘリカルを試してみた)
=>ヘリカルの課題として、水分に弱い(防水仕様ではない)点があるので、防水をどうしていくかを検討していかないといけません。足に取り付けて、雪にあたらないようにするのが良いので、BNO055がMovingBaseの代替となれれば、MovingBaseを廃止して、RTKを足のアンテナでやってHEADING角はIMUに任せられれば、御の字ですので、今年の春夏で、見極めます。
=>ヘリカルは、立っているのでぶつかって壊れやすい、すでに、2回ヘリカル台の接着がはがれてます。この点は、パッチを板に直付けしたほうが、間違いなく頑丈です。ヘリカルは、ブーツの甲に取り付ければ、雪上の障害物には強くなります。ヘリカルでいくのか、パッチでいくのかは
未だ、決めかねてますので、当面TPOで選べるシステムでいきます。
結果2)滑り方によって、不良率が変化する。スピードが上がって、動作がはげしくなると全体的に不良率があがる。逆に緩斜面で、おとなしく滑っていると机上測定時に近い不良率まで、低下する。
結果3)flagsが131(RTK FIXED)から数秒67(Float)でも、haccが大きく変化してない場合が多い。haccが大きく変化するのは、 flags 3とかRTKが途切れた場合は、データは崩れてしまう。
結果4)データ抜けは、受信状態が不良時に発生しやすい。F9Pからの出力周期が不規則になるため、マイコン側の受信バッファタイミングが狂わされるためと思われる。机上では、0.5%以下だったが、実働状態だと1%以上が平気で発生します。F9Pのデータの受信方法を改良していけば、改善はしますが、当面は、抜けたデータを前後のデータで補間して埋める方法で対応します。
●その他課題
課題1:システムの防水を検討しないと。
=>現在は、毎回、梱包用ラップをぐるぐる巻きにして、防水性をもたせてますが、滑り終えたあとは、ラップが水びたしになってます。
2021年では、ズボンの中にシステムを全部いれていたので、水分は全く入りませんでしたが、今回は、レガースに搭載したので、雪と水分がもろ侵入してきます。レガースでの耐水防水性を高めるか、元に戻してズボンの中に格納できる小型のシステムにするか検討します。
課題2:使い勝手を早く改善しないと
=>電源スイッチがないと不便なので、USBコネクタにスイッチがついたものを使います。
=>スマホボタンタッチ一発で、左右両方のシステムのログ操作をやらないと手間がかかってしょうがないです。
BlueToothの2chのプログラムが安定しなかったら、慣れたESP-NOWで、ESP32モジュール間でデータをまとめて
タブレットに渡す方式に変更します。SDカードのデータをUDPで一挙に転送すれば高速なのですが、データ落ちが発生した場合面倒なことになるので、後回しにします。
課題3:電池食う
=>ESP32とESP8266を無線モジュールとして使って、Teensy4.1とF9P2個を
フルで駆動していると瞬時1Aを超える電流が流れます。薄型4000mAHのモバイルバッテリだと
瞬間の電流値でアウトになってしまって、30分くらいでダウンしてしまう現象がでてます。
電池は高速充電で2A供給できる容量のものでないとたとえ容量があっても使えない感じです。
●以後
データ的には、十分な量をログできたので、上記課題を解決してから4月に数回滑って
今シーズンを終わりにします。春夏で、BNO055をMovingBaseの代替ができるかを検証していきます。