STAシステム改造で、SimpleRTK2B空いたので設定を変えて、単独RTK測位してALESマウントポイントを各地に指定して、松本自宅アンテナとの間でのRTK精度を実験してみました。
※2022年5月末追記 基準局の良しあしの判定方法をUcenterではなく基線長解析でしたほうが精度が良いことがわかりました。ALES解約してしまったので、基線長解析してませんが、ALESを検討する方は、短期間モニターで試用させてもらって、最寄りのALES基準局の基線長解析をしてみて、善意の基準局との違いを定量的に比較してからALES契約したほうが合理的です。やり方は、こちらの記事です。
2kmと51km基準局での基線長ばらつき精度比較<ubx-csv変換TOOL公開>
※2022年3月 Ales解約しました。
1年間契約してましたが、使ったのは、1か月だけ、上越のARAIにスキーに行ったときだけでした。
長野県内では、松本市と長野市に善意の基準局様があるので、ALESと同じ精度でNTRIP受信きるので
必要がないことがわかりました。ある範囲内でしかRTKを使用しない方で、善意の基準局が50km以内にある方は、ALES契約は必要ありません。 50km以内に善意の基準局がないかたは、2-3万円でSimpleRTK2B Basic starter kitを購入して自前の
基準局を作れば、いいです。ALES費用が年間39600円なので、圧倒的に自前基準局のほうがお得です。
●やり方
SimpleRTK2Bの設定、元設定はArdusimpleのMovingBase用マスタファイルで設定してありますが、USBのPORT入出力をUBX+NMEA+RTCM3にすれば、UCENTERからNTRIP接続して、RTCM3を流すことができるようになります。USBだとUARTより高速なので、データを受信しながらRTCM3を送信できて便利ですが、マイコンの場合USBインターフェースを制御する処理能力ないので、UARTを使って苦労している次第です。PCがマイコンみたいにコンパクトになればいい、もしくは、マイコンがPCくらいの性能になれば解決できる問題です。
SimpleRTK2BにMB00アンテナを自宅前自動車の屋根に載せただけですので、きた半分の視界が弱いです。
■Ucenterの設定
ALESサービスを受信するので、Ntrip Clientとなります。
メニューで、Reciver>Ntrip Client.. を開きます。
AddressにALES指定のURLをいれます。(ALES契約書にある)
PortにALES指定のポート番号をいれます。(ALES契約書にある)
UserNameにユーザーIDをいれます。(ALES契約書にある)
Passwordaにパスワードをいれます。(ALES契約書にある)
■マウントポイント位置の指定
NTRIP Casterへ$GNGGAを送ることでアンテナ位置を知らせてもよりの基準局を探してもらいそこのRTCM3をNTRIPCasterまで転送してもらって、ユーザーが受信できる仕組みを利用して、全国各地のマウントポイントのRTCM3を受信することができます。アンテナは松本市なので、指定したマウントポイントが遠いほど精度が悪くなりますが、RTKの実力が判ります。
Use Manual Positionをチェックして、経度緯度を手入力します。
この緯度経度にアンテナがあるとALESサービスに通知します。(ハンドオーバーと呼びます)この緯度経度を任意の場所に指定することで、実際のアンテナ位置と指定した場所付近のALES基準局の間でRTKを行います。
緯度経度を簡単に読むのは国土地理院のサービスを使いました。
位置座標読取り・確認ウェブサイト V.6.5
https://www.web-gis.jp/MapsInfo/latlon_v6.html
GoogleMapのようないいろいろな機能がなくてシンプルでいいです。ここで、座標値は、10進ではなくGoogle形式の座標値をコピ-して、Ucenterへーストします。
●結果 松本アンテナからFIXできる場所
東京駅まで200km離れていても4cm精度でFIXできます。
100km以内なら2cmでFIXできました。
●結果 1cmFIXできる範囲
松本から50km範囲内なら1cmFIXできるので、安曇野全体で測位する場合は、アンテナ位置情報を変更しなくて使えます。善意の基準局が松本にあるのでそちらも同じ程度でます。
●以後
以前から、善意の基準局でも100km程度なら実用的な精度がでることが判っていたのですが、ALES基準局でも同様の結果がでました。わざわざ年間39600円もかける意味が薄れますが、善意の基準局が遠い場所だとFIXしなかったりするので、測定地域次第です。
FIXしない地域なら、自前の基準局を設置したほうが安いかもしれません。