【MFT2019】簡単自作ロードセル講座1<半日で作れる>

信州MAKERSではMFT2017、MFT2018とひずみゲージ応用の多分力センサを開発してきました。MFT2019では、いろいろなアプリケーションに使える実用的な作品を開発しようとしてます。基礎学習としてホームセンターとアマゾンで入手できる部品で、ロードセルを作ってみました。まだ、既製品の中華ロードセルにクロストークで負けてますが、初めてのひずみゲージセンシングの学習教材としては、良いのではと存じます。
◇手間をかけずに力を測定したい方は、秋月のロードセルとアンプが手軽です。

※信州MAKERSの場合は、目的に応じて、短軸の測定は、既製品中国製ロードセルを便利に使ってますが、人間の発生する力の測定の場合、多軸になります。3軸以上の多軸の力センサは高価なので、自作にかぎると考えてます。自作ロードセルでひずみゲージ貼りに慣れると6軸力覚センサも比較的容易に自作できます。精度も既製品よりは落ちますが、3%以内には収まっていると思います。2019から始めたアルミ丸棒1本で作る6分力センサも自作ネタとしては面白くて、実用的です。いろいろな形状とサイズの多軸力センサが自作で作れるので、趣味以外に研究、仕事でもつかえると思います。

【MFT2019】6分力センサ干渉補正結果<FxFy精度良い>

 

■ここでは、ロードセルの原理を学ぶための簡単な自作工作例としてご紹介いたします。これを基礎として様々なアプリケーションに発展されることを望んでおります。

●簡単自作ロードセル
中華ロードセルだとサイズが大きくていろいろな場所で力を測定するには不便です。そこでホームセンタで買える穴あき板一枚にひずみゲージ4枚貼っただけの簡単で精度剛性が高い自作ロードセルの作り方を説明します。

●用意する材料
①ステー板
ホームセンターで売っているステーという穴付板です。
アマゾンで129円で売ってますが、まとめ買い品なので2千円以上購入時にしか購入できません。穴が3個あいていればいいのでホームセンターで探したほうが安いです。

これを2袋買うか、小さいのを1袋購入します。

②M3のボルトナットワッシャのセットも必要です。
これはホームセンターで買います。
でSUSでも黒でもよいですが、ナットとワッシャ付で
A:長さ10㎜ なべこ  2本以上

B:長さ15㎜ トラス  2本以上

C:外歯ワッシャM3   10個 (回り止め)

上記板4枚とねじ4本で、簡単にロードセルが組立られます。下記写真

③ひずみゲージ
これは、アマゾンで中国から購入するのが安いです。最近は1枚40円以下になってます。安くてもちゃんと使えますので、安心です。失敗しても惜しくないです。

Ren He BF350 重量センサー 高精度 抵抗ひずみゲージ ひずみゲージ プレッシャー 9個 収納ボックス付き

②接着剤と紙やすりとスコッチテープ
百斤のは刷毛付瞬間接着剤が便利です。
紙やすりは#800~#1500程度なくても脱脂すれば大丈夫です
③脱脂
接着面の脱脂では、エタノールは必須です。
100%純正品です。私は植物由来品をアマゾンから購入しました。

●ひずみゲージの貼り方
けがきをいれるとか線をいれなくても形状がシンプルなので目分で貼っても
大丈夫です、人間の目分は、結構寸法精度がいいので下手なけがきより正確です

貼り方の動画はこちらをご覧ください。(音楽がうるさいのでボリューム下げて下さい)

●貼り方の原理は下記ですが、(原理知らなくても大丈夫です)

●配線はんだ付け
電線は、カラーケーブル8本が便利です。一番お得な通販はマルツです。
1mで295円ですが、10色20芯なので2列取れますので3mで6セット分作れます。

フラットケーブル 1.27mmピッチ 20芯【UL20012-FRX-CF-S-20】


使う線は、私のルールは、#1ゲージ:赤ー橙 #2黄ー緑#3青ー紫#4灰ー白
と決めておくとブリッジ配線が楽で間違いが少ないです。

●はんだ付けのコツ
1)ゲージにはんだを載せる前に脱脂エタノールできれいにふき取る
  鉄板に熱が逃げるの何回か触れて温度を上げてはんだを載せる

2)片側の半田付けが終わったらケーブルを接着固定で一休み
テスターで抵抗値350Ωになっているかチェックします。
ケーブルを半田付けしてもちょっと動かすとゲージが破れてしまいますので、線に張力を加えてはいけません、ですので、動かす前に線を接着剤で固定してしまいます。
 5分硬化のエポキシが便利です。ホームセンターでも売ってます。

セメダイン 5分硬化型エポキシ系接着剤 ハイスーパー5 P15gセット CA-188

●組立
小一時間で、硬化しますのでロードセル全体の組み立てします。
黒いねじはしっかりと締めます。後でギザワッシャをいれてもいいです。

●以後
講座2で、CPU基板と結線とプログラムを説明します。

その後精度の検証をおこないましたが、荷重以外にモーメントの影響(干渉、クロストーク)が発生しております。製品のロードセルでも荷重以外のせん断力、モーメントに対しては、対策はうってあって、高級品だとクロストーク0.1%以下とかありますが普通のロードセルで1%程度のクロストークはあります。
下記検証記事で、本自作ロードセルの場合のクロストークは、ねじりモーメントで5%程度発生しております。

ですので、ねじりが発生しないような荷重のかけ方で使えば普通のロードセル程度の精度は出ると思います。

【MFT2019】WS3自作ロードセル静的応力解析から実測まで検証<理論値と違う>

自作ロードセルの校正実験の例です。相関係数が0.999以上になれば合格ですが、0.99台でも使い方を注意すれば大丈夫です。要は、目的次第です。偏荷重でモーメントをかけないように荷重すれば自作でも十分使えます。

【MFT2019 】WS3校正クロストーク影響大<3軸で干渉補正必要>

どうしても偏荷重がかかって、干渉が10%とか大きい場合は、3個ロードセルを作って
XYZ姿勢で直列に結合して3分力ロードセルにすれば、FxFyFzがでるので
精度的には相当よくなります。中華ロードセル3個直列に接合してもできます。

それ以上になると6分力計をつくらないといけなくなりますが、上記3分力ロードセルを卒業しないと
6分力計は難しいので、修行が必要です。干渉補正のやり方の記事群もあるので参考にしてください

※既製品と自作の選択(2020年8月末記)
本記事2019年3月に投稿した記事ですが、この1年半で、大勢のVISITOR様がご来訪されるようになってます。力を測定したいニーズをおもちの方で、既存のロードセルではなく自作したい方だと存じます。
信州MAKERSは、コト作りとモノ作りのトータルしたバランスをとった開発をモットーとしております。ですので、モノ作りだけなら、自作ロードセルを開発することに集中すればいいのですが、コト作り観点からすれば、ロードセルを自作することがコト作りを満足するのかという判断が入ります。反面、モノづくりへの集中力が不足している面があります。それを、WEB検索で関連分野の記事を参考にして、何とか目的に合致するモノづくりをしております。 信州MAKERSでは、コト作り目標に合わせて、大量生産で格安の中華ロードセル(中国製の家庭用スケール秤に使われている
ロードセル)を使ったり、自作の多分力センサを使ったり実現したいコト目標に合わせて力を測定するセンサを開発しております。下記に事例をご紹介いたしますので、ご参考にしていただければ幸いです。コト作り観点では、「世の中の力を伝達するモノを力センサ化するIOT」
というコト作りを夢見て開発を推進してきております。
=>具体的には、ロードバイクのペダリングに関わるクランク、サドル、ハンドルの2か所から入力される多分力測定とスキーブーツから板に入力される多分力測定が目標となってます。

既製品ロードセルを活用した開発例 1:中華ロードセルを使った3次元接触位置センサ(MFT2017出展)
2:中華ロードセルを使った5分力計(MFT2017の2020年再現版)
3:中華ロードセルを使った3Dプリンタのインテリジェントエクストルーダ
4:校正用3軸負荷プローブ(SmartCalibrationProveシステム開発 仕掛かり中)
自作多分力センサを作った開発例 1:3DP造形6軸力覚センサ(MFT2018出展)
2:ロードバイクパワーメーター(シートチューブ型クランク型
3:くわえるセンサ(口でマウスを操作するセンサ 未完)
4:高剛性円筒型アルミ6分力センサ(Fz精度でなかった)
5:ロードバイク部品を多分力センサ化する(シートとハンドルを多分力センサ化)

 

 

※2020年1月記
 自作ロードセルも2年経過して、時代はIOT 5G時代になってしまってます。
 1分力のロードセルなら中華ロードセルを数百円で購入したほうが手間がないのでいいと思いますがここであえて自作をすすめているのは、1分力を作れれば3個つくって立体的に配置すれば多分力センサになる点です。時代は、多分力で複雑なセンシングができるものを求めてますので自作レベルも時代に合わせて高度化していかないと面白くないと感じてます。
 実用的な4分力センサは、1度トライしたのですが、別テーマが忙しく放置してますが、もし自作したい方がいらしたらこの記事を参考にするか私にご連絡いただければ相談には乗れます。ビジネスではありません。
信州MAKERS:ich4837@wd5.so-net.ne.jp

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