【MFT2019】6分力センサ干渉補正結果<FxFy精度良い>

干渉補正一発目をやってみました。干渉補正は、台の姿勢を3方向に変えて錘を負荷するので、その度に冶具を付け替えて結構手間がかかります。冶具作りで2日かかりました。測定が1日ですので
3日がかりで干渉補正データとりました。

■ゲージ配置図も備忘録しておきます。
円筒の上部にMx1とMy1ブリッジ下部にMx2,My2ブリッジを計16枚貼って、4分力を測定します。
原理は、上のモーメントと下のモーメントの差がせん断力FxFyになるということです。曲げモーメントがゲインが大きいので、誤差が小さくなる点が
この方式の特徴で、FxFyの精度が30gf(3KgFSで1%程度)に収まってます。

●負荷条件と冶具

錘の位置精度と鉛直方向精度が非常に大事なので冶具も本当は、専用に工作機械で作るほうがいいです。結局負荷精度が高くなければ高精度は得られませんので、求める精度以上の精度で各種分力を負荷できる校正冶具が肝となります。ロードセルメーカーがどのような校正冶具で校正しているかはノウハウ中のノウハウだと思います。

 

●結果
結果1:Fx Fyは、3σで34g以下なので相当精度が高いです。
定格3kgで1.1%精度ですのでプロ並製品並みです。
結果2:Fzが悪いのは、ひずみゲインが小さいすぎてノイズに埋もれてしまっているからでTS2でアルミパイプに変更すれば改善すると思います。

結果3:MxMyは、モーメントなので値は大きいですが、1kg荷重で位置誤差は5㎜以内で3kg荷重なら2mm以内ですので、モーメントで位置を計算する分には使えます。
結果4:Mzは、データ数が少なかったので計算できませんでした。

●総合精度

一般のロードセルは、定格に対しての精度表現をしますので、
今回のTS1センサの
定格荷重を3kg
定格モーメント 3kgx10cm=30kgcm


Fzだけが全然だめなので、TS2でFzのゲインを上げてノイズ影響を減らして精度をあげないといけないことが判ります。
※Mzはデータ不足でとれてません

【MASF2019】自作ロードセルの定格出力算出<自作精度レベル判る>

 

 

 

 

●干渉補正EXCELファイル
添付
BiteForce_TS1_00●MFT2018会場補正
逆行列計算の備忘録
データ範囲を指定したらCtrl+Shift+Enterで計算できます。
計算式は、

●データ範囲の選び方
負荷が指定分力と全く関係ない範囲は採用しないほうがいいです
しかし、負荷が少ない場合は、全範囲を指定しますが、結局精度をだすためには、指定分力が発生する関係分力をこまめに荷重していかないと精度のよい式ができません。

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