フォースプレートとしての確認をしました。
まずは、ロードセル三角形の幾何計算で、任意の加重位置での
No1、No2、No3ロードセルの値を計算しました。
※2018年にはいって状況
世間一般ではフォースプレートでは任天堂のバランスWiiボードが有名ですが、この方式だと体重計に毛が生えた程度の使い方しかできないので本開発では、多分力測定ができるためのフォースプレートの原理と開発を行ってます。多分力計測の基本がフォースプレートですので、ここから入門するのが早道です。
2018年MFT2018では、3Dプリンタで作ったカーボンファイバー製6分力計を出展します。中華ロードセルかが出発した力測定開発もいよいよ自作カーボンファイバー製ロードセルの6分力計まで発展してきましたので、これからが楽しみです。
●計算
ロードセルの荷重点の座標だけ実測して三角形の3辺の長さから
中学、高校時代に習ったはずの数学にある三角形の公式を使います。
ヘロンの公式と三角形の内接円の公式リンクです。
「ヘロンの公式」計算機。三角形の面積と高さを、3辺の長さから計算します。
静力学の計算は、基礎的な解説が下記リンクにあります。少し時間をとって読めば、できると思います。
静力学とか構造力学は機械系より、土木建築系の学科の教科書が実際に役立つことが多いです。
東北大学 土木系の力学サイト
●検証
板が均等加重してないので板が載った状態でTAREして、ゼロ点補正をいれてから、板上にモノを置いて測定します。
①板の重心位置に22gのボルトを載せた場合の計算値は
No.1=10g No2=6g No.3=6gと計算値がでましたので
実際にボルトを載せてモニターで測定してみました。
実測値は No.1=11g No2=5g No.3=6gと1g程度の差しかでませんでした。どんぴしゃでました。
②三角形の重心位置にボルトを載せると均等加重になるはずです。
計算上は、 No.1=8g No2=7g No.3=7gがでるはずです。
板の重心の右側15ミリに三角形の重心があるのでそこにボルトをおきました。
これでモニターで測定すると
実測値では、No.1=7g,No2=8g,No3=7gと1g程度の差で計算値と一致しました。
●フォースプレートとして
三本足のフォースプレートで、ラフな部品と構造で作っても、精度がでやすいだろうと言う設計意図は、当たっていたのではないかと思います。
●以後
課題があって、長時間放置でドリフトが発生して毎回TAREになってます。この現象を把握しておかないと、この上にたくさんロードセルが搭載されるので、土台の精度をしっかりおさえておく必要があります。
モーメントMxMyを測定するために、三角重心位置に穴をあけて支柱をたてないといけません。
フォースプレートが出来たらいよい板金と3DプリントでFxFyFzMzセンサを作り始めます。2月末には出来ると思います。
※2020年11月追記
本記事は、自作多分力センサ開発を始めたばかりの記事ですが、その後4年経過して、現在は、6分力センサの高精度化と短時間で高精度の校正作業ができるSCPシステムの開発に発展してます。自作センサは、モノを作った時点では、完成度は50%で後の50%は、精度の良い校正ができるかにかかっているほど校正が重要です。錘でも載せる位置精度と重力にたいする姿勢を正確に管理することが重要です。
フォースプレートは比較的簡単に作れますが、その原理は、多分力センサの基礎となるので重要だと思います。静力学の基礎を実体験できる点がよいです。 最新の6分力センサの校正方式でだいたいフォースプレートは±3mm程度の位置精度がでてます。
2020年のセンサ開発のカテゴリーはこちらです。http://shinshu-makers.net/shinshu_makers/?cat=50
SCPのチャンピオンデータが得られた記事です。錘荷重から脱却して指で糸を引っ張るだけで校正できるようになってます。