【RTK22】超高速マイコンCortex-M7搭載Teensy4.1いじる その3<USB3ポートまとめて受信>

USB HOST Serial機能が動作したので、HUBを経由して、3個のデバイスからUSBデータを受信してみました。
サンプルプログラムだけで、3個のデバイスからのデータをヘッダ付で時系列にログできました。
USB HOST Serialを使うとUSB出力付デバイスからのデータ収集が超便利になります。
※Teensy備忘録
★Teensyいじるシリーズ
その1(導入とSD速度) その2(USBHOST初め) その3(USBHOST3ポート)
その4(USBHOST事例) その5(ハードウェアシリアル便利)

●実験方法
 Teensy4.1のUSBHOST端子からHUBへ中継コネクタを通して接続します。

オスのコネクタ同士を接続するために作りました。

この3個のUSBデバイスをHUBに接続してそれぞれのデータをTeensyUSBHOSTでまとめます。
左からTeensy3.2  50msec周期で”0987654321″とmillis()の結果を出力します。
中は、SimpleRTK2BでNMEA(GGA以外)を出力 100msec周期
右は、SimpleRTK2b liteに秋月にUSB-XbeeでUSBシリアル接続 $GNGGAのみ出力 100msec

●結果
ヘッダ付で出力してくれるので、後で整理しやすいです。
SB2のTeensy3.2は50msec周期ででてくるのですが、遅いSBのNMEA出力を

待っても、順不同ですが50msecのタイムスタンプでわかります。

■結果から
USB HOSTでまとめて1つのファイルでログできるので、RTKデータ以外のセンサデータや
周期がことなるデータの受信もタイムスタンプさえつけておけばデータ落ち無しに受信できることが判ったので、何でもUSBHOSTにつないてログすれば
1ファイルにまとまるのでシンプルな計測になります。以前だとマイコンでデータ毎にログ方法をかえてファイルを何種類も作っていたのですが、USBHOST方式なら、1ファイルにまとまっているので、後処理の効率はよくなります。その代わり、データを抽出整理するプログラムが必要です。

 

●はまった点<SiliconLab系のCP20XXUSBシリアルチップは全部使えない>
 当初、M5Atom2個をUSB HUBにまとめてTeensy4.1のUSB HOST接続していたら、1個しか受信できませんでした。おかしいなと思って、いろいろな組み合わせを試してみました。

 USBデバイス1 USBデバイス2 USBデバイス3 結果
M5Atom M5Atom ✖ どちらか1個しか受信できない
M5Stack M5Atom ✖ どちらか1個しか受信できない
Teensy3.2 M5Atom ✖ Teensy3.2しか受信できない
Teensy3.2 M5Stack ✖ Teensy3.2しか受信できない
Teensy3.2 ESP32DevKit ✖ Teensy3.2しか受信できない
SimpleRTK2Blite M5Atom ✖SimpleRTK2Bliteしか受信できない
SimpleRTK2Blite M5Stack  ✖ SimpleRTK2Bliteしか受信できない
SimpeRTK2Blite Teensy3.2 両方受信できる
SimpleRTK2Blite Teensy3.2 SimpleRTK2B ◎3個全部受信できる

M5Atomは、CP2104コンパチIC、M5Stackは、CP2104Nを使っていますが、
Teensy4.1のUSB HOSTのライブラリ”USBHost_t36.h”を使ったサンプルプログラムでは、単独では受信できますが
複数個の接続では受信できないことがわかりました。ライブラリとプログラムのバージョンアップでCP210系USBシリアルチップに対応する可能性がありますが。しばらくの間は、CP210系は使えないです。

●USB HOST3個まとめて受信するサンプルプログラム
「Teensyユーザーフォーラムのルールが必ずコードを載せること」となっているので、その場でコードを
コピペして走らせて確認できるので、凄く便利です。

USB HOSTの複数デバイス接続の話題、Teensy ユーザーフォーラムにありました。
Setup USB Host to talk with hub with two FTDI serial devices

この質問に対して、Teensy USB HOSTライブラリとサンプルプログラムの開発者が相談に乗ってくれてます。
■#5の回答に PaulStoffregenというライブラリの開発者様が回答されてます。

 Originally Posted by PaulStoffregen View Post

You would use the USBHost_t36 library. In Arduino, click File > Examples > USBHost_t36 > Test > SerialTest to get started.

At the beginning of your program, you create a list of the USB devices your program will be able to support. You would need to create at least 1 USBHub and at least 2 USBSerial instances.

Most USB hubs with more than 4 ports are internally made from multiple 4 port hubs, so plan on using more than 1 USBHub instance if you want to support larger hubs.

ということで、プログラムにHUBと USBSerialのインスタンスを追加する必要があるそうです。
でも何が何だかわからない状態でこう言われても困ってしまっていると、更に下のコメントに
サンプルプログラムを作ってくれている開発者おられました。感謝です。■#15Kurltさんのコード 感謝です
このコードを丸ごとコピペして、3ポート実験をしました。実験用で使ったコードは、GISTに保存してあります。そっくりですが、自分用の名前をかえてあります。
https://gist.github.com/dj1711572002/aabdaf3b9cbd848d28a2bef1e15522d3

赤文字が追加されたUSBインスタンス userialb,userialb2 もともとは、userial で3個のデバイスです。

 

※2022年5月末 USB HOSTシリアル2ポート接続での不具合
GNSS RTK チップF9Pを2枚使ったシステムを制作しましたが、F9Pの送信周期が±20msecばらつきます。
2Chでばらばらのタイミングでポートにはいいてくるので、タイムスタンプが2ポートでずれてくることがります。それぞれのポートで受信しているデータに抜け落ちはないのですが、タイムスタンプおみてリアルタイム処理ができない課題が発生しました。しょうがないので、1枚だけUSB HOST もう一枚はシリアルで通信することで、同期がとれるようになりました。シリアルの場合USBよりバッファが弱いので、データ落ちは多いですが、許容レベル(0.3%)以内なので許容しました。今回は、特殊なチップを2枚同期させるという事例でしたので、USB HOSTが1ポートしか使えなかったというだけです。
以下に顛末が備忘録されてます。

【RTK22】RTK-MB-IMU最新システム備忘録<F9Pシリアル受信のコツ>

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