【RTK2021】2点間距離の実測とHubeny計算式の比較<MovingBase精度のほうが良い>

VB.NETでRTK_MovingBaseモニターPgm制作中ですが、グラフィックでプロットする緯度経度の2点間距離の計算をどうするか検討しました。日本国内だとヒューベニー式でも十分な精度がでるというのが一般的な判断みたいですが、
自分で作ったヒューベニー式が大丈夫なのか、実測と比較してみました。
※2022年6月RTKの精度を0.1mm単位にシステムを改良しました。2022年から位置精度は、緯度経度は一切使わず、基準局からの距離だけで表現していくことにしました。これにより、緯度経度から移動位置計算するより精度が向上しました。
 従来のGPSは、m単位、RTKがcm単位、MovinBaseは、mm単位です。
数百万円する精密測量機器がが個人で遊びに使える価格帯(数万円)になった効果で、新たな用途が開拓されていくと思います。
MovingBaseのご紹介記事

【L-RTK】MovingBase方式の学習始めた<相対位置がmmオーダーで得られる>

 

※初回は、家の前で測位やったので、緯度経度の精度が悪く、値が信頼できないため松本空港に移動して、空港公園のSKYPARKで測位しました。ここは、ばっちり電波が来る場所で、FIXがめちゃ早く数十秒で1cm以内に収束します。NTRIP局は、松本駅南部にあるDGPROの開発元BizStation社様のご厚意で同社の実験用NTRIP局をお借りしてます。空港から10Km以内でバリバリ精度でるNTRIP局様です。長野県中央部にあるので、76km離れた小谷村でも5cm以内で収束します。
※1年後にgnss rtkの学習が進んで、本記事あまり意味がないとわかりました。
 素人ながら、単純にこういうことだと理解してます。gpsは、衛星と地上のアンテナ間距離を測定して、複数衛星との距離の連立方程式の解から位置を得てます。その位置を地球上のどこにあるかということを表現するためにecef座標に沿って緯度経度標高に換算した値がGpsの角度出力です。RTKの場合、基準局からの相対距離を測定して、緯度経度に換算してますので、緯度経度が元ではなく、基準局からの距離が元データになります。つまり、距離で位置がでてきるのをわざわざ緯度経度に換算しているわけですから、換算誤差が必ずでてくるので、角度で計算する式よりは、rtkのように電波の波数と分割された周期で測定するほうが精度がいいのは当たり前でした。
rtkの精度は、基準局からの基線長の精度計算をすることで確定できることがわかりました。

【RTK22】2kmと51km基準局での基線長ばらつき精度比較<ubx-csv変換TOOL公開>



ほぼ真北を向けて、設置


■ヒューベニー式を教えていただきたサイト様 感謝です。
・精度について、具体的な考察が参考になりました。感謝です。
https://www.330k.info/essay/precision-of-mathematica-geodistance-and-geographical-distance-formula/

・判りやすいご説明感謝です。こちらの式のご説明を参考にさせていただきました。感謝です。
https://www.trail-note.net/tech/calc_distance/

他にも大量の資料がWEB上にあって、どれがいいのか迷いますが、判り易さで上記サイト様使わせていただきました。プログラムにするには、この資料を学習してます。
https://www.enri.go.jp/~fks442/K_MUSEN/1st/1st060428rev2.pdf

■MovingBaseモードと緯度経度からの移動距離測定値計算の精度比較
アンテナ間を約10cm移動させた場合でMovingBase LengthとRELPOS-NとRELPOS-EのSqrt値と
Position1-Position2の緯度経度値から算出比較


●結果

距離算出方法 10cm±3mmアンテナ移動
MovingBase Length 測定値 10.29cm
MovingBase NーE  sqrt計算値 10.30cm
緯度経度差からHubeny式計算 11.120cm
緯度経度の単純な sqrt計算値 10.0499cm

HUbeny式より、MovingBaseのほうが、正確な値を出している、当然といえば当然ですが、衛星からの緯度経度から誤差たっぷりと含んだ地表の計算式で計算するよりも、すぐ隣同士のアンテナ間での衛星電波の2波長の波数比較の計算処理のほうが、良いのは当然ですね。

 

●計算

■スキーターン計測での精度の考察
スキーターンの場合、軌跡精度は、緯度経度値からですので、緯度経度の
精度になります。スキーのターン速度も緯度経度となります。
横滑り角はMovingBase値からの計算ですので、精度は良いです。
緯度経度からの距離計算は、緯度経度の測位精度が効きますので、
場所によって随分異なるので、その違いが何%くらいでるのかを
調べておく必要があります。

●1案:現地でアンテナ間を変化させて、
MovingBaseと緯度経度の差を測定しておいて後で、補正する方法で
緯度経度からの距離計算の補正ができないか検討してみます。

●2案:スキー場でMovingBase基準局を固定で増設して、
スキー搭載でRoverを置いて相対位置でスキー位置を測位する。
スキーの横滑り角だけ別のMovingBaseキットで測定する。
この方法だとMovingBaseキット3セット必要になるし、固定MovingBase局とRover間の高速無線通信を長距離で実現しないといけないのでWiFiで何mまで高速通信できるか技術的な検証が必要ですので、来シーズンの実施するかどうか検討してみます。

●以後
スキーターン計測でのリアルタイムグラフ表示におけるプロット計算で
Hubeny式で計算をいれるか、緯度経度を直接いれるか選択できるようにしておきます。精度で、水平精度を話題にしてますが、スキー場の場合斜面ですので垂直精度についても考察が必要です。現在スキーターンは、緯度経度と横滑り角だけですが、フォールライン方向も必要なので地形と高度の精度をどのように求めてフォールラインを算出するかが課題として浮上してます。

 

 

カテゴリー: RTK

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