【L-RTK】UBLOX ZED-F9P(SimpleRTK2)を購入2カ月経た感想<私の使い方備忘録>

当初、電子工作趣味で、デバイス2個で5.5万円は高い感じでしたが、これで、6か月くらい今までにない技術で、遊べますので、お得だったと思います。
RTK技術へ感謝をこめて、アイキャッチは、GNSS株式会社様の説明図を引用させていただきました。

 

 

●最初のインプレ(2019年12月3日到着
登山をしているのでGPSは、20年以上前から使ってきて命拾いを何度もしてきたので、身近なものだったのですが、精々5m程度の精度しかでないので、そんなものだと思っていました。2018年末にみちびきが打ち上げられて、cm級が身近になったかと思ったのですが、未だ高価なシステムになるということで、待っていたのですが、早々と民生価格帯に落ちてきたので、1年後に入手できたのはラッキーでした。

F9Pを動作させた瞬間カルチャーショックでした。NTRIPサーバーに接続してない状態でも1-2m精度で測位できました。そして、NTRIPサーバーと接続した瞬間から、2DAccが急激に下がって1-2分で1-5cm以内でFIXしました。アンテナを数cm動かすとPCのプロットも動くのが雑誌、YOUTUBEで見たのと同じ現実を体験できました。

この時は、未だF9Pを調達したばかりで、UCENTERの使い方もままならない状態でしたが、感激したことがその後の習得の原動力になりました。その後はほぼ毎日ブログ記事を書いて、自分の進捗の備忘録を残してきてます。老人で記憶力がおちているのでブログで備忘録しておかないと、開発活動ができないからです。

●ArduSimple社のサポートが非常に良い
 F9Pは、多機能のICチップなので、設定が複雑でとても、ゼロから自分で納得しながら設定は無理でした。そんな中で、ArduSimpleのFORUMが盛んで、投稿してから24時間以内にArduSimple社のサポートが回答して、解決するまで相談にのってくれます。
記事の参照数が数千ビューあるのが普通ですので、世界中でF9Pの
RTKを使っている人達がたくさん居ることがわかります。日本では未だ、少ない感触ですので、GNSS-RTK分野でも、日本は遅れをとるのではと危惧してます。私のQ&Aでさえ数百人のビューがあります。

 

●楽しみ方
 世界的な用途では、測量(土木、建築)、ドローン、農業トラクタ自動運転が多いみたいです。私の場合、信州MAKERSのアイテムが
「移動するスポーツのIOT」
が多いのでスキー、ロードバイク、ウォーキングのデバイスとして使う目的です。
信州MAKERSを立ち上げて4年間スキー活動計を開発してきましたが、IMUの精度が全然でないので、スキーターンの軌跡、動作が全然センシングできなくて壁にぶち当たっていたのですが、RTK MovingBase技術で、4年間の苦労が何だったんだということになりました。低価格IMUはろくでもないという体験だけ残ってます。

きっかけは、トラ技2019年2月号、10月号の記事をみて、トラ技編集部へ質問して、スキーターンも測定できる可能性があるとのことで、Ardusimple社のSimpleRTK2もご紹介していただいて購入した次第です。トラ技のRTK担当者様には非常にお世話になり感謝しております。
下記動画でスキーターン測定できて、F9Pに感謝してます。

【L-RTK】MovingBaseでスキー滑走測定した<MBは凄い技術だ>

 

●私のF9Pの使い方
①地図データは使いませんのでGoogleMapには縁がない使い方をしてます。
➁基準局は自分では設けない。
=>当初、基準局を作るつもりで2個買ったのですが、NTRIPをやってみると、
東京文京区のCQ出版様のNTRIPサーバーから169km離れていても
2DAcc2cms精度がでてしまうので、10km以内とか言われているcm精度は現実と違うのではないかと思ってます。F9Pの性能が10km以内と言われていた時代の受信デバイスと違っているのが原因だと思ってます。革新的なデバイスが出現すると関連分野への影響は結構大きいと思います。我々ユーザー層は大歓迎ですが、開発競争をしている業界大変だと思います。しかし、技術開発の世界で日常的に発生している現象ですので、GNSS業界も、新たな時代が今きつつあるということだけだと思います。

=>現在は、松本市中心部にあるIT会社 BIZSTATION様(DGPROを開発製造販売している企業)RTK2GO局 JP_BIZSTATIONを使わせていただいて、長野県内1-2cmでカバーできてます。

③MovingBaseモードを主に使います
スキーでも歩行でも、2か所の測位が必要です。2個独立してRTK測位してみたのですが、時間同期にばらつきが±200msecはどうしても出てしまうので、2個の時間的位置関係の精度がでない課題がみつかり、MovingBaseモードで解決したのが現在の状況です。
当初は2CHのRTK
でスキーターンを測定していたのですが、固定してある2個のアンテナ間の距離が40cm±50cmとばらつきがひどくて、スキーの横滑り角度がでない欠点がわかりました。

【L-RTK】RTK_2CHで横スベリ測定してみた<MovingBaseかHeading必要>

【L-RTK】MovingBaseでスキー滑走測定した<MBは凄い技術だ>

④MovingBaseモードの設定で苦戦しました
通常のRTK測位の設定は、自分でトラ技をみながら精度よくできたのですが
MovingBaseの設定はマニュアルだけでは、できませんでした。
どうやら細かな設定が必要なようです。ですので、ArduSimple社が供給している
masterファイルを規定通りに正確な書き込み作業しないとMovingBaseモードが動きませんでした。ここまで、上記ArduSimple社のサポートへ散々お世話になりました。
おかげで英語で質問するのに慣れてきました。

【L-RTK】MovingBaseモード動いた<基本と設定>

⑤センシングシステムとしては相当ハイレベル
今までいじってきたセンサシステムは、IMU、微差圧センサを使ったPITO管風速計、3Dプリンタで作るひずみゲージ式6軸力覚センサ、ロードバイクのパワーメーターなど力、速度を測定するシステムをてがけてきましたが、それらのシステムレベルとRTKのシステムは全然レベルが違いました。
●違い1:シリアル通信速度が速すぎる。
通常は、115200bpsが最高速度で無線通信してきたのですが、RTK MovingBaseでは、460800bpsでも未だ不足するほど、高速の通信が必要です。シリアルの高速通信は、
下手なマイコンだとこけてしまうので、ハイエンドのマイコンでシリアルのクロックが速いものでないと受け付けないので、手持ちのマイコンでmbed、arduino、M5stack,eps32系でも歯が立たないという難易度でした。結局、460800bpsでまともに受信できたのは
STM32の高性能マイコンNucleoF446Reだけでした。ESP32もクロックは高いのですがシリアルのタイミング制御が無線WIFIのおかげで、性能が悪いのでできそうもないので
NTRIP受信用専用にESP32 WROOM32Devkitを使ってます。=>なぜ速度が必要なのか、200msec周期でデータが出力されるのにこの通信速度が異常に早いのが不思議なのですが、通信作業にF9PのCPUが時間が割けない状態であるみたいです。RTK計算は、逆行列計算の繰り返しなので、CPUパワーを食いますので、余計な作業はとことん減らさないといけないということみたいです。

=>例えば、460800bpsで1-2cm精度で動作していたMBモードを230400bpsに落とした瞬間に精度が1-2mまで落ちてしまうほど計算時間に影響があるみたいです。

●違い2 無線が2個必要
WIFIでNTRIP受信してRTCM3データをF9Pに流すCPUと
RTKの結果を高速で送信する無線モジュールが必要です。
通常のRTKならBlueTooth、XbeeをF9P直付けで115200bpsか230400bpsで
送信すればいいのですが、MovingBaseモードの場合F9Pから460800bpsで
UBXデータが出力されるので、BlueTooth,Xbeeモジュール直付けでは無理です。
そこで、高速受信できるマイコンでUBXを受信バッファして、BlueTooth、Xbee
で230400bpsでゆっくりと送信するということになります。時間的には
F9PのRKT時間百数十msecあるので、バッファさえしておけばゆっくりと送信できます。

⑥精度検証実験が大変
通常のセンサなら、室内で治具を作って再現性ある校正実験して、精度を決めるのですが、GNSS-RTK実験の場合、時々刻々と変わる地球環境の中で精度の検証を行うのですが、これが、訳がわからなくていけません。私の場合は、絶対的な緯度経度精度は必要なく基準局に対して相対位置がわかればいいのですが、それでも、地球環境に影響をうけるので、自宅庭で校正実験するのと違う場所で校正実験するのでは結果が違うと思いますので、校正実験キットも移動可搬性が必要なものを作らないといけないと思ってます。

 

⑦データモニターシステム
屋外で測定してその場で判定できるようにしないといけないので、ノートPCを中心に
システムが全部モバイル対応しないといけない点が大変です。基板、配線コード類も持ち運びでトラブルが起きないように準備しないといけませんので、準備に時間と手間がかかります。

以後

 スキーターンのデータがとれたので、処理システムとスマホのモニタープログラムをつくります。
 並行して、MovingBaseの精度検証実験を行います。

 

 

 

 

 

 

 

 

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