昨年10月から作り始めた3Dプリント防水ケースですが、
●1次試作はOリングは既製品を使っていたので、φ120x35というバカでかいサイズ
全体がφ120の円柱というごっついケース形状になってました。
この円柱ケースで防水の基礎的な実験を試行錯誤でおこなって、ノウハウを得たので、2次試作に1月中旬からはいります。
●2次試作は、手作りシールゴムで直方体ケースを作ります
①手作りのゴムシールでシール効果が得られるのか?
②溝形状を工夫しないと絶対に漏れてしまうことが予想される
③フットプリントが小さくなるので、汎用性のある防水ケースが作れるので、将来的にもいろいろな試作に使える絶大なメリットがある。
●アイデアがでたので、角型シールの確認モデル作った(半日でできた)
★アイデア1::フタをアクリル5ミリ板にすることで、シールのつぶれ具合と水漏れのメカニズムが目視できる。
★アイデア2:手作りゴムでは、いびつな形状で、シール寸法精度がでないので、溝形状をかまぼこ断面にすることで、ゴム中央部1点に応力集中させて密着力を稼ぐ!!
下記防水テストモデルのFusion360 のF3Zファイルを添付します。 Bousui_KakuSealTest_01 v3
造形条件でわからない点がありましたら、コメントしてください。詳細を回答いたします。 スライサSimplify3D Ender 21 PLAです。
※4回ほどかまぼこ造形してみましたが、フィラメントメーカーによって、PLAでも仕上がり精度が若干違います。
その結果、かまぼこ型が台形っぽくなって、水漏れする事件が発生しました。そこで、かまぼこ造形部分だけレイヤー厚さ0.1mmにして、精度のよいかまぼこ形状にすることで、0.2mm造形で水漏れしたPLAでも無事水漏れしないかまぼ造形になりました。可変プロセス機能を使うと、精度が要らない部分は0.25mm精度が必要な部分は0.1mmと使い分けして、造形時間を短縮できます。simplify3D使ってます。
●3DP造形に4時間費やして、かまぼこ型断面溝付きの水漏れ試験モデルを作成しました。
●シール構造制作の備忘録
①シールゴムのカット
2mm厚さのシリコンゴムをアマゾンで調達して、カットしてシールゴムを作りました。
カットは、ゴムのカットは抜型でやらないときれいにできませんので、粗雑な形状になってしまいましたが、この粗雑なシールゴムでも防水効果をだせる形状に3Dプリントで、かまぼこ型断面溝を造形してあるので、大丈夫ではないかと思い、粗製乱造のまま実験しました。
◆カッターナイフで外形だけ大き目に切り取ってから、彫刻刀で、溝形状に合わせて削っていきます。カッターだけでやっていると寸法がでません。幅4mmなら3mm以下ですっぽり溝に入るようにしたほうが良いです。4mm付近だとはさみ込むときにかんでしまうとシールになりません。
◆結局 乱雑な形のシールしかできませんでした
これで防水試験やれるのかと不安になりましたが、やってみなければ始まらないので、勇気をもってやりました。
②アクリルフタで圧着
粗雑な形状が、圧着することで、溝にはめ込まれて隙間がなくなってました。水を入れてもすぐ漏れることはなかったので、満水にして1時間放置試験開始
●水入れ試験結果
15ミリ深さ内部にいれて、アクリル板に水が漏れてくるか1時間待ち、結果 溝漏れ無しでした。
●考察
以下 2点が今回の水漏れ無しの結果から類推できます。
①角型シール構造は、シール周長が短くて済むので、圧力がかかりやすいためシール効果が高くなる
②かまぼこ型断面に溝断面を形成することで、粗製乱造の手作りゴムシールでも中央部一点集中で圧力がかかって密着するので、
シール効果が得られた。
●以後
2次試作として、」本格的に直方体型防水ケースを造形して、完全水没試験をやってみます。