MovingBaseモードは、両アンテナ距離を固定した場合と両アンテナが独立している場合があります。
スキーでは使いませんが、原理を理解するために、BASEアンテナを静止させてROVERを回転させて軌跡の精度を測定してみました。
●測定結果
A: Baseアンテナを軸上に載せて静止させた設定
REL E-Nのプロットでは3σ3.33cmと非常に精度が良いデータとなってます。
両方を回転させた場合は3σで4cmだったのでBASEを固定した分精度がよくなってます。Baseが静止しているので、RTK計算が収束しやすくばらつきが減ったのではないでしょうか。
この場合のNTRIP基準でのプロットは、10.7cmと精度悪いです。これは、北半分の視界がない点です。視界の通った場所で測定しないとわかりませんが、こういう場所でも
上記MovingBase相対座標では、高精度がでる点がMovingBaseのメリットです。
B:Baseアンテナを5m離して、静止させた場合
5m離れた車の屋根にBaseアンテナを置いて、測位した場合
MovingBase相対座標は、精度が3.37cmと高精度で測位できました。
この条件でのNTRIP基準の経度緯度プロットは、ばらつきがひどくて円近似できませんでした。
WIFIが寸断したか、何か異常が発生したのだと思います。NTRIPでの実力は、見晴らしのよい場所で
再度測位実験をしてみます。
●以後
MovingBaseの精度検証実験を始めてますが、通常のNTRIP精度に比べ、電波状況が悪くても相対座標精度がでることがメリットであることが分かってきました。
見晴らしのよい場所でNTRIP精度と比較してみますがMovingBaseでのNTRIP RTK計算と 通常モードでの
NTRIP RTK計算では、精度が違っている感じがします。
理由は、MovingBase計算に忙しいので、通常のNTRIP座標での計算に手が回りにくいのではないかという感触があります。
それが本当なら、MovingBaseモードでは、NTRIPのRTCM3をいれないで
別途3CH目で通常のNTRIP RTKで測定したほうがいいかもしれません。