RTK実験は、フィールドで測定するのが原則ですので、室内で万全の準備をしても、実際フィールドで不具合が発生して失敗に終わって無駄な手間と時間がかかるリスクが非常に高いです。私のような素人が配線した基板で素人プログラム接続して信頼性の低いシステムを組むと、フィールドの測定中にダウンしたりデータ落ちしたりする確率は非常に高いです。
●RTK測定実験Phase1のシステム(今回スキーターンを測定したシステム)
素人配線素人プログラムを極力排除して、ノートPCと2個のF9PボードをUSB接続して、Ucenter2個立ち上げてUSB2ポートHUBでRTCM3出力と2個のF9PからのURX+NMEA+RTCMデータ受信ログをノートPCだけで行ってます。
かさばるのですが、最初にノートPCで、ucenter2個立ち上げて、ログを開始して、すべて背中のザックに収納すれば、あとは、何もしないでも数時間ログできます。課題は、USBコネクタの接触不良と電池切れですが
ノートPCのバッテリーが5時間程度もつので、F9P2個に給電しながらでも2-3時間はログできました。しかし、何十回もこのPhase1で測定するのかというとちょっと大変なので、Phase2システムを検討してます。
●Phase1システムの不具合点
不具合点1 | 途中で、ログデータを確認するのが大変面倒である点 =>スキー場では、ノートPCを出して確認する場所までいくのが大変。 |
不具合点2 | 急斜面など難易度の高いコースを滑るには、背中のザックが重くて邪魔になる |
不具合点3 | 両足甲に大きなアンテナをとりつけて長いアンテナ線をズボンを通して肩まで出してからザックにいれて、余った線を巻き取っているので、かさばるし、装着に30分くらい時間がかかる。 |
改良点4 | 気圧センサとカメラ画像も同時ログしたい |
●PHASE2システムの検討表
対策 | 概要 | 方式検討 | メリット・ デメリット |
不具合点1対策 |
1本滑走直後、下で、立ち止まってスマホかタブレットをだして、データの確認ができる仕様 | A案: ザック内のノートPCをWindowsタブレットでリモートデスクトップ接続してucenterを操作して、データ確認 |
A案メリット: ①準備手間が僅か1日 ➁改良点4の追加センサとカメラもPCで対応簡単 A案デメリット: ③ノートPCとタブレット両方持ち歩かないといけない |
B案: ノートPCの代わりにWindowタブレットでucenterを2個立ち上げてログして、データを確認 |
B案メリット: ①ノートPCの重量から解放されるB案デメリット: ➁タブレットでF9P2Ch使いでの高速ログができるのか? ③電池寿命は大丈夫か? ④タブレットのマイクロUSBコネクタで接触不良が起きないか? ⑤追加センサとカメラをタブレットで同時ログできるのか?⑥4日かかりそう |
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C案:2個のF9Pに2個のBlueToothSPPモジュール接続して、RTCM3はWIFIで受信して2個のシリアルに供給 スマホBlueToothでログして、スマホ用プログラムを作成して、データ確認 |
C案メリット: ①USBケーブルから解放されて、持ち運びが楽になる C案デメリット: ➁BlueToothSPP 230400bps通信の信頼性が大丈夫か? ③WIFIマイコン接続の信頼性は大丈夫か?④追加センサが組み込みしやすい⑤制作に10日かかりそう |
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不具合点2対策 | 小型のザック、もしくは、胸部に巻き付けて装着できるようにF9P2個とIF系デバイスを小型化 | D案:ノートPCをタブレットに変更することで重量は1kg以上減る | B案C案とかぶる
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不具合点3対策 | アンテナ近傍にF9P基板を設置して無線で通信 | F案: SimpleRTK2liteを2個用意してUART1からRTCM3入力、 UART2からUBX+NMEA出力すべて無線でおこなう。 RTCM3はWIFI受信、UART3データ出力はBlueToothSPPかXbeeで、通信速度と信頼性のよい無線IFを採用する電池は、1000-3000mAH程度のNiH電池で交換して使えるものを検討アンテナも小さいもので性能が維持でっきるものを探す |
●メリット: ①本格的なIOTガジェットで 自分以外の人も使える ●デメリット:➁開発期間が1カ月以上かかりそうなので今シーズンでは、雪がなくなってしまう。 方向性:来シーズン以降 |
●方向付け
雪が解けない前に全体が見えるようにしたいので、時間優先で
B案=>A案でやってみます。
※現状、タブレットで、Ucenter2個でログしていると数十分で片方のucenterがハングしてしまうトラブルが発生してます。