望月選手優勝はなりませんでしたが、地元静岡での歓迎ぶりは、参加選手中群を抜いています。このような英雄的な選手が勝てない競技は人気がなくなりますので、セグメントを分けるかハンディをつけて競技するのが一般的な考え方ではないかと感じました。<私は、この業界とは全く関係無いただの観客ですので、
専門家の考え方は存じませんが、一意見としてお聞きください>
●荷物の重量のMETS差で計算した場合の一般選手との差
私も40-50歳台は春スキーで重い荷物を背負って北アルプスを登ってました。荷物の重さで10kg未満と10kg以上は圧倒的な差を感じてましたが、METSではどう表現されているか調べてみました。下記リンクにこんな表がありました。
望月選手17kgと他の選手は4.1kg~9.1kgMETS値で8.3と6.5~7.3の差がありました。エネルギ量に比例するので、
%差では、平均的な選手を100%(METS6.9)とすると
120%(=8.3/6.9)あります。エネルギの20%の差がどうなのかは
例えば、415km の走破平均的な選手の総消費エネルギをXKJoulとすれば、望月選手は、1.2XKJoulのエネルギ消費となります。
同じレベルで栄養を摂取したと仮定すれば
415㎞の20%手前でエネルギが途絶えて動けなくなります。
415kmの20%は、83kmですので、そのくらいの差が発生しても不思議ではないということになります。たまたまですが
TOPとの距離差はこのくらいあったと思います。
https://www.yamareco.com/modules/yamanote/detail.php?nid=1531
他にも多数登山とMETSの考察があります。
https://stps2snwmt.blogspot.com/2013/06/blog-post_1983.html
http://www.oiraku.jp/kouenkai_data/1503mountain%20of%20the%20day/seminar_data1.pdf
●望月選手の体力差でカバーできたのか?
上記考察では、エネルギを運動に換算するの能力もエネルギ摂取量もまったく同じ条件でしたが、望月選手は、過去4回も優勝されていて最速5日切りで優勝している方ですので、一般選手よりエネルギを運動に換算する効率が良いのと、同じ行程を歩き走っても
他の選手より消費エネルギが少ない可能性があります。
それが上記METSの20%の差を埋めることができるかということですが、今回の結果からすると完全に埋め切れてなかったと思います。
●主原因は食事の量と栄養が違ったと思います
(たんぱく質不足か?)
上記エネルギの条件で、アルパインスタイルでの持参食料のエネルギー量と一般選手の外食摂取のエネルギーと栄養バランスの差があったのではないかと思います。下記がTwitterに投稿された望月選手の背負っていた食料です。無補給ですのでこれで6日間活動します。
激しい筋肉消耗ですので高タンパク質が必要なはずですが
これだけで筋肉消耗をカバーできるのでしょうか?
それに比べて他の選手の外食メニュ写真(Twitterから)をみると一つ下の4メニューだけでも上記食料より元気がでそうですので、どうみても、アルパインスタイルで携行食料と外食で選手同士が競いあうのは物理的に
無理がある気がしてなりません。
【コト作り】超人レースTJARに見た荷物と補給の大差<食事の差が大きいと思う>
●私的独断的結論として
TJARは2020年からクラスを一般クラスとアルパインスタイルクラスに分けるべきと考えます。