スキートップのアンテナの下に取り付けるIMUのケースを作りました。
当初、タッパー容器で済まそうかと思ったのですが、薄型で小さいものがなくて、最小でも20ml程度の
容積で円筒型が多いので、3Dプリントで製作することにしました。
小型と言っても、IMU基板が28x22mmあるので、配線の余裕をみて内寸35x28x15mmとってます、
ネジ除く外寸が50x40x20mmです。アクリルフタが5ミリ厚さです。
●小型化するための条件
A:防水シール溝を狭くする=>ゴムシールが細くなるので、寸法がでなくなる。
B:圧縮ボルトをM4でなくM3にする=>シールゴムの潰し力が弱くなる。
●小型防水ケースのノウハウ
①シール溝の内壁をなくして、シールゴムの内側の寸法をフリーにした
これにより、溝が細くならないので、シールゴムが大きくてもよくなって手造りしやすくなった。
②ゴムシールを固定するために、三角断面にして頂点でゴムシールを突き刺してシール圧力を最大にした。
③ゴムシールは内側は適当にカットしても防水性能に影響を及ぼさないようにした。
2ミリ厚さのシリコンゴムを彫刻刀でカットするもですが、外周だけ寸法を合わせてカットして、
内側は適当に切り抜けばいいようにしました、幅が2-3ミリになると手作業では作れないので、
この方式にしました。
ねじを締めてつぶすと、内側に伸びてくるのがわかります。三角頂点の線がくっきり見えれば、圧着されている証拠です。
●作り方手順
初日:Fusino360で設計(4時間)=>3Dプリンタ造形(3時間)=>防水塗料1回目ぬって乾燥(4時間)
=>防水塗料2回目塗って乾燥(12時間)、乾燥している間にアクリルフタとゴムシールを手作り
翌日:乾燥したら重量を測定して、ゴムシールとフタをつけて、フタ部分だけ水につけてシールの水漏れテスト
シールの水漏れがOKなら、今度は全体水漬け
30分水漬けで重量変化0,1g以内ならOKです。次に、フタにネジ穴を切って、ケーブルグランドを取り付けます。
今回は、3ミリ径のロボットケーブルを通すので、タカチのメタルケーブルグランドAGM-6-3をつかいました。
モノタロウが品ぞろえしてます。
https://www.monotaro.com/p/8836/5164/?srsltid=AfmBOoovLb_E61Qs-ogv8UGv9e9ccC5MByg9Bu-GrpmpZ_nQpKMeDv-O
ケーブルグランドとケーブルを通して水漬けして、30分OKなら、分解組み立てを2-3回おこなって水漬け試験をします。
何故なら、組み立て時にゴムシール位置がずれたり締め付けトルクがばらついて、水漏れが発生することがあるので、
何回か繰り返して、水漏れが発生しないかチェックします。
最後に、IMUを入れて、記念撮影となりました。