お盆過ぎて、来シーズンの準備を始めます。
●たわみとねじれの計測法分類
テーマ名 | 目的 原理 | 方式 |
A)スキー板たわみセンシング | STAでの板の姿勢と同期させて板のたわみとターン弧の関係を調査
【スキー板のたわみは、ブーツからビンディングに付加された力とモーメントと雪面からの反力が板に加わることで梁のたわみ変形をさす】 |
A1)寸法値で表現される。ビンディングからトップまでの距離を測定する |
A2)板のたわみをひずみゲージ値と線形性をもたせて、ひずみゲージ値を測定することで、たわみに換算する | ||
B)スキー板ねじれセンシング | STAでの板の姿勢と同期させて板のねじれとターン弧の関係を調査
【スキートップ部とブーツセンタの断面方向での変形をさす】 |
B1)ひずみゲージでねじれ変形を測定する方法は ブーツセンターからトップまで起歪体を固定してひずみを測定する方法がある。これはA2と同じ方法 |
B2)ブーツセンター部とトップ部の板面の姿勢角の違いでねじれを抽出、IMUをトップ部に設置することで、ねじれ角をpitch rollから得る。他に振動も得られるので、板の動的特性も得られる |
●今までのトライ
2022年から各種方法をちょっとだけ実験してきましたが、成功してません
方法 | 原理:結果:課題 |
RTK MovingBaseでたわみ (2022) |
原理:RTK MovingBaseはmm分解能でアンテナ間の変位を測定できます。それを利用してスキー前後の設置したアンテナ間の変位を測定する。 【RTK22】MovingBaseで部材のタワミを測定できるか実験した<Lengthが好適>結果:結果:測定データをみても、たわみが小さいと検出できませんでした。 【STA23】ログデータを流れるグラフ表示<BNO055ドリフト発見>±2cm程度の誤差があるので、それ以上の変位がないとたわみとし抽出できません 課題:アンテナをできるだけ先端にもっていかないといけないので、スキー操作に影響を及ぼしてしまう。2cm以上の大きなたわみでないと検出できない |
銅板式ベンドセンサ(2021) |
原理:スキー板に固定して微小変位を銅板の曲げ応力としてひずみゲージブリッジで検出して、たわみとひずみ値を線形キャリブレーションした値からたわみを得る
結果:キャリブレーションでたわみとゲージ値は線形R=0.999でた 課題:銅板が錆びる数か月放っておくと緑青が発生して壊れてしまいました。とてもスキー場で使える代物ではありません。2024現在では防水ケースが自由に制作できるようになったので、再検討の候補ではあります。
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●仕様上の制限
ここ4年のSTA計測実験から仕様上の制限があります。
①実装構成
嵩張ってはいけない。
アンテナとケーブルはしっかり固定
基板もしっかり固定
防水構造
②取り扱い性
スキー場では、ケーブル類を接続する作業は難しい
スイッチオンだけで、すべて動作できる必要
データ取り出しもスキー場では、複雑な操作ができない
●たわみ、ねじれ測定システムの方式案
使用デバイス | 方式名 | 原理・課題 |
歪ゲージ | ロングビーム | 原理:1m近い長さのアルミ板をスキーに固定して、梁のモーメントを 計測してたわみに換算課題:ねじれは検出できない。たわみの位置がわからない。振動ノイズ スキー板の面積に比べて嵩張る |
ショートビーム | 原理:40cm長で前方に2本設置して2か所のたわみの違いを測定して実際のスキーのたわみに近い値を測定する
課題:ねじれ検出できない、設置スペースを食う |
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ミニマムビーム | 原理:3cm長程度の長さで2-3か所設置 課題;ねじれ検出できない。たわみの一部だけしか検出できないのでキャリブレーションをどうするか、防水機構、耐久性 |
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丸棒ミニビーム | 原理:丸棒型5分力センサを使って、曲げ2方向ねじれ1方向を計測 課題:丸棒の剛性が高いので、スキーに悪影響があるので、接合部で剛性を落とす必要がある。嵩張る。位置が1か所しか計れない。 |
使用デバイス | 方式名 | 原理・課題 |
IMU | IMU姿勢比較 | 原理:ブーツセンター近傍のIMUとスキートップ近傍のいIMUとで、姿勢角の変化を比較して ねじれ成分を検出 課題:検出できるかやってみないとわからないから実験計画 |
TOF | TOFターゲット方式 | 原理:STMicicroのTOFを使って、ブーツ近傍からトップへ設置したターゲット距離変化測定 課題:精度が5%しかでないので、1mで105~95cmの区別がつかないからダメだ もっと精度の良いTOFもしくは、レーザーセンサを検討する必要がある。 |
●実行順序
① 新アイデアのIMU姿勢比較をためしてみる。
=>今までBN-085をRVCモードでしか確認してなかったが、全パラメータ計測モードにして、詳細に姿勢変位分析できるシステム作成する
②変位センサで精度のでるものを探す
±1%未満の測長センサをさがす。
自作でひずみゲージ式測長センサも考える