【STA24】実装作業その2=>SMAネジ1/4-36UNSをM6タップでねじ切った<技有り>

ヘリカルアンテナの防水取り付けが難工事なので、昨年からどうしようと迷ってきたのですが、
いざ始めようとして、アイデアがわきました。現物と現実に直面しないとアイデアがでない性格なので
やり始める機会の管理すればもっと効率よく開発活動が進むのですが、気ままな老人暮らしでなかなか
効率よい開発ができません。

●グランドプレーンに開けたSMA穴からの防水の対策案
①バカ穴をあけて、ネジをはめ込んでからコーキング剤で固めて防水する
=>昨年末まではこの方法でやろうと思っていましたが、デメリットとしてコーキングをベタ盛りしないと防水のマージンがでない。
=>アンテナを取り外しが大変、
②バカ穴でなく、1/4-36ネジを切ってネジ自体の防水性とOリングで完全防水構造にする
=>SMAのネジがレアな規格で調べるのも大変でしが下記に備忘録しておきます。

●SMAのネジ規格調査 1/4-36 UNS という特殊ネジです。
日本メーカーのネジ基本資料は無くて、原典のANSIの資料から探しあてました。
https://www.scribd.com/document/531335905/UNS-Thread-ASME-B1-1-2003

SMAのネジ:1/4-36UNSは、外径φ6.35 下穴φ5.7 ピッチ0.706 というインチ細目ネジでした。

●手持ちのメーターネジ M6x1.0のタップでこじ開けてネジを切れないかトライ
専用のタップは高価で調達時間がかかりそうなので、今できることにトライしました。
  経験上ハンドタップは、本来のネジ外径より0.1-0.2mm程度大きく切ってしまうので
 φ6.3なら、斜めにタップ切りをすれば、開けられると思いやってみました。
●手順備忘録
用意:アルミ板5052x厚さ3ミリ ダミーのSMAストレート雄ねじ、M6x1.0タップ、タップハンドル

 手順1:加工しやすいMg-Al系アルミ5052厚さ3ミリを使います。ジュラルミン2000系では硬く脆いのでネジ穴をこじることができません。テスト用の板と本番の板を用意します。テスト用でやり方を練習してから、本番の板で一発で決めます。私の調達先は、横山テクノさんの切り売りアルミ板です。

手順2:M6x1のタップ用に下穴φ5を空ける。
手順3:M6タップ切を普通にやって、M6のネジを切る。
手順4:斜めにタップを突っ込んで、穴径を広げるように全周をなめる。
=>ダミーのSMA雄ネジの先端が入るまで、手順4を繰り返す。

 

手順5:ダミーのSMA雄ねじが斜めにでも入るようなら、回してねじ込む1ミリくらいの深さまで
=>だんだん渋くなるので、これ以上回せないところまで斜めにSMA雄ネジを回す

手順6:斜めに切ったネジを修正するようにM6タップを突っ込んで、斜めネジ山を矯正する。

手順7:裏側からSMA雄ネジをできるだけ真っすぐにねじ込む
=>表側は、タップで真っすぐになるようにネジ切ってあるので、そこに届くまで裏側からSMAをごりごりとスパナで締め付けると届いたら締め付けが緩くなるので、貫通したことがわかる

手順8:これで、裏表で、何回か真っすぐねじ込む動作をして、ネジがしっくり回せるようにして完成

手順9:本番の板で、上記手順4から8までをやって仕上げる。
=>がばがばなネジになりますが、締め付ければきっちり締ります。Oリングとシールテープで防水対策します。
  

●以後
水道用シールテープでネジを被覆して更に防水性を上げる準備をします
Oリングφ6太さ1mmを注文してあるので、組み立ててアンテナをつけて防水試験してOKなら
防水ケース完成となります。

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です