【STA23】磁気エンコーダー製作その0<センサ基板で3日かかった>

回転治具での精度比較実験中ですが、RTK MovingBase heading角を基準として、BNO055のyaw角誤差を測定していて、誤差が速度が速くなると大きくなる傾向がみつかりました。
これが、RTKがそうなっているのか、BNO055がそうなっているのか、白黒つけるために
第三者のセンサとして磁気エンコーダを作って、固定位置と速度を基準を決めて、RTKとBNO双方での誤差を調べることにしました。
通常室内ならフォトインタラプタでいいのですが、屋外直射日光下の測定なので、磁気となりました。

●過去(2017年)の磁気エンコーダー作品との違い
OH182Eというホール素子にアンプがついたセンサが秋月で売っています。
ただのホール素子よりは、楽なので、これで、磁石を24個円周に並べて、自転車のクランクの回転エンコーダーを作りました。サンプリングはAD変換で、矩形波をアルゴリズムで判別する方式でした。今回は、アルゴリズムで判定すると時間を食って計測精度が落ちるので、マイコン側で数十マイクロsec以内で処理します。そのため、OH182Eのアナログ電圧出力をコンパレータでデジタル信号にして、3.3Vデジタル出力にして、TeensyのGPIOピンにいれて、ピン割り込みで測定ログする方法にしました。

【パワーメーター】CRANKエンコーダー出来た

●注意点
・このセンサを制作するには、アナログ出力で調整が必要なので、3Ch以上のオシロがあったほうがよいです。私の愛用は、RIGOL DS1054です。人気機種で、2016年メーカー開業時に秋葉原に行って買ってきたものです。7年たっても価格が当時とほとんど同じなのは有難いことです。

・磁石は、ネオジムの強力な磁石を用意しておきます。弱い磁石だと距離が数ミリで苦しいです。

 


①駆動電圧の下限がわからない。
基本動作を5V電源でブレッドボードでやって、次に、基板に組んで、5V電源でやって、最後にマイコン接続用に3.3V電源にしたら、OH182Eが動作しなくなりました。5Vまでが下限みたいでした。

②コンパレータのリファレンス電圧の調整は微妙
アナログで適当な電圧波形がでてくるセンサなので、どうやってデジタル化するかオペアンプ系で、一番簡単なのがコンパレータ(基準電圧を比較して超えたら、デジタルアウトしてくれる)
在庫があったコンパレータLM393Nをつかいました。
 最初抵抗を組み合わせてリファレンス電圧作っていたのですが、どうもコンパレータが動作しないので、1KΩのトリマーに変更して分圧調整しながら、センサの電圧変化レンジの中央にリファレンス電圧を調整しました。
5V電源で、600mVから1200mVまで変化するので、800-900mVでリファレンス電圧を決めれば、コンパレータが無事動作しました。 コンパレータの基礎はこちら様を参考にしました。感謝です。
始める電子回路 様感謝  https://startelc.com/elc/elc_4_OP1_cmp.html
電子回路入門サイト 様感謝 https://www.kairo-nyumon.com/practice_comparator.html
 

③使った抵抗
A:センサ駆動用
  使った抵抗は、秋月の説明書にある。プルダウン抵抗とコンデンサ
 100Ωと100pFを使いました。

  

B:コンパレータ駆動用
コンパレータの出力のプルアップに2KΩ
コンパレータのリファレンス電圧用に4.7KΩとトリマ抵抗1KΩ

C:マイコン用3.3Vにおとす
コンパレータ出力を3.3Vに落とすための分圧用に
センサ出力-5.5KΩ-マイコン出力ー10KΩーGND と組んだだけです。
コンパレータ LM393Nを使いました。
1番ピンは出力なので5Vプルアップ2KΩでつってます。
2番ピンにリファレンス電圧900mV
3番ピンにセンサの出力600mV-1200mVの矩形波
4番ピン GND
8番ピン 5V電源

●以後
久しぶりにアナログセンサいじったら、3日もかかってしまいました。
電気回路の基礎が判ってないので、一から試行錯誤で大変でした。
たまたま、コンパレータ在庫があってよかったです。
試行錯誤するには、モノがないとできませんので、ロジックICは一通り在庫しておいたほうが
いざというときに安心です。

これから、システムに組み込んで、プログラム動作させて、回転治具のエンコーダーとして
精度良い測定を仕上げるのにあと10日くらいかかりそうです。

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