【STA22】PhaseⅠ実装出来た<ウェアラブルRTK>

構想から4か月でようやく評価できる程度になってきました。これから、スポーツ、スキーで使える計測システムに改良していきます。足に巻き付けるタイプです。アンテナをどこに設置するかで、最短距離に受信システムを置くので、TPOに合わせて実装形態が変わります。
●STA22の特徴
①2体に分けてbaseがSimpleRTK2B F9P   roverがSimpleRTk2B F9H構成となっていて薄型化。
②精度アップ昨年STA21は、PVTで位置精度得ていたのですが、baseのRELPOSNEDも出力することで
PVTは、小数点7桁の緯度経度情報で精度cm単位だったのが、小数点9桁の距離情報で0.1mm単位に高精度化した。
③主マイコンをESP32を止めて、ARM cortex M-7にして、SD書き込み速度高速化、USBHOSTが使えるようになった。処理時間に余裕ができたので周辺デバイスの追加の自由度が上がった。

PhaseⅠは、目標仕様の70%程度までです、
●概日程
PhaseⅠで、RTK・Movinbaseの基本動作と信頼性確保のための開発 4月~6月
PhaseⅡで、両足バージョンで、両足の4アンテナからのデータログと無線モニターで両足同期 5月~6月
PhaseⅢで、加速度センサ、スキーベンドセンサの開発をおこないます。6月~9月
スキーだけでなく、歩行、自転車、スケーター、ラジコンなどで運動動作実験していきます。
スキー場は、クローズしてしまうので、野沢温泉スキー場のサマーゲレンデで実験しようと思います。
2023スキーシーズンで本格実験を始めます。2023年冬は、長野市ベースで実験するので、スキー場まで
30分なので、大量に実験をして、改良しながら開発を進めていきます。

●PhaseⅠシステム概要

機能 概要 詳細
RTK
Movingbase
F9P(SimpleRTK2B)にESP8266ボードを搭載してWiFiで
RTCM3を善意の基準局NC_NAGANO様から受信してます。51kmほど離れてますが、hacc14mmでFIXできます。
SimpleRTK2B HPG 1.13
Ardusimple MovingBase設定5Hzを
10Hzに変更して使っている
UART1:MovingBaseのRoverへbaseのRTCM3を送信 460800bps
UART2:RTCM3受信115200bps
RATE 10Hz
USB:UBX-NAV-PVTをUSB HOSTシリアル 460800bpsでマイコンへ送信
MovingBaseのRover F9H(Ardusimple F9H) MovingBaseのRover専用チップです。コストがF9Pより60%安いのと、SimpleRTK2BボードそっくりでUSBがついていて便利なのでSimpleRTK2Bliteを止めて、これにしました。
RTK計算はしないので、MovingBaseに対してHeadin角度しか出力しません。UBX-NAV-RELPOSNEDですが数値は正規化されているので、角度だけで得られます。
※F9Pは10Hz駆動OKですが、F9Hは、10Hzでは、エポック抜けが1%以上発生するので、8Hz駆動にしてます。0.2%以内で収まるので、STA22は、8Hz Rateでまとめます。
F9Hのデフォルト設定にPRTで無駄なものを全部noneにすること
UART1 全1none.USB In 全none
UART2:MovingBaseからRTCM3を460800bpsで受信
USB:UBX-NAV-RELPOSNEDをUSB HOSTシリアル 460800bpsでマイコンへ送信
NTRIPレシーバー ESP8266を使ってます。この中国製基板の穴が大きいのでXbeeスロット丁度刺さります。
WiFi NTRIP MASTERの代わりになります。
詳細はこちらの制作記事
データログ
マイコン
Teensy4.1 Cortex-M7採用の超高速マイコンです。
ESP32系では、SDカードログが遅かったりシリアルポートが少なかったり、USB HOSTが使えなかったりで
将来性を確保するために、ARMに乗り換えました。
USB HOSTSerial 460800bpsで使ってます。超小型2ポートのHUBで接続
Serial3にM5Atomを接続
I2CコネクタをIMU用に確保
①USBHOSTも2ポートだとタイミング系がうるさくて、相当苦労しました。ポイントは、HOST Serialのボーレート460800bps以上にすることです。1ポート読み込んで、2ポート目を読み込む場合、数μsecで読み逃す場合があるので一度読み込みループに入ったら、予定のデータ量全部読み込むまでループをずっと回すことが大事です。速いマイコンなので遅いマイコンのプログラムとは違ってきます。
②F9Hが時々、設定が狂う事故が起きてます。設定を再度すると治りますが、原因不明なので、フィールドで発生しても対応できるようにしておきます。
モニター用無線
モジュール
M5Atom liteをTeensyにシリアル接続して、ESP-NOWでモニターのM5Core2に監視用データを送信します。
バイナリーデータで、1回のパケットをそのままESP-NOWで送信するので、データサイズ変更自在でSPP無線モジュール化してあります。
監視用無線モニター

 

M5Core2を採用、ESP-NOW受信で、監視用データをLCD表示、直射日光を避けるために、カメラようシェードを採用。警報音のために外付けブザーを接続
表示項目
Itow,
flags(131:Fix 67:Float 1:RTK)
numSV,
hacc,Fixtime、Fix%,
m,isN(データ抜け数)
epN(全エポック数)
=>1エポックが100msecなので、
エポック数の1/10が経過時間秒なので判り易いです。pDOP:衛星の仰角を含めた測位精度の状態を評価できる数値です。
2未満なら大丈夫です。
データ解析 Win10タブブレット FUJITSU  Arrows Q335 8inch
SkiTurnAnalyzerのモバイル版を搭載して、スキー滑走直後に、マイコンのSDをMTPモードでファイルを高速で読み込んで、解析してアニメーショングラフ表示
VB.NETで開発に8か月かかりました。

●外観写真

 

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