STA22の基板レイアウトは、薄型2体分離方式で、足に巻き付けても違和感がないレイアウトにしました。
何しろスキー滑走で激しく揺動されるシステムなので、実装が非常に重要な開発要素となります。
●STA22レイアウトのメリット・デメリット
メリット1:薄型で足に巻き付けてあって装着感が良い。
メリット2:基板2枚ともUSB HOST接続にしてあるので、フィールドで設定変更が容易に行えるので、実験条件を変えながら実験ができます。
メリット3:足元に装着してあるので、アンテナ線が揺動しないので、激しい動作でも寸断が発生しにくい。
メリット4:TPOに合わせてマイコンの設置位置を変更できる、足元の場合とチェストの場合と選択できる。
デメリット1:2ポートUSB HOST接続のため、マイコン1個2ポート受信で必ずHUBが必要になる。
デメリット2:RoverにF9Hを採用したため、マイコンがボックスに入らなくなった。
試しに、SimpleRTK2B liteをRoverにした場合は、薄型ボックスにマイコンとWiFiモジュール全部収まりました。
しかし、STAシステム全体を考えると、2体でなく、加速度センサボックスとセンサ用マイコンと5000mAhのバッテリーなど4体くらい必要になるので、simpleRTK2B liteを採用してマイコンをボックスに詰め込んでも、全体としては、小型化にならないのとUSB接続でないので、設定変更などができない点で汎用性が劣る点で、今回は、F9Hにしました。
■2023年3月5日追記 2023年版のスキー計測システム(STA23)は高機能化して取り扱い性も向上しました。記事はこちら
■昨年のレイアウト
昨年のボックスは1体で34ミリ厚さで、スキーズボンが突っ張って支障があったので、今年は、薄型にして
装着で違和感がでないような構成にしました。
昨年の写真 厚くてかさばってしまってNGでした。 この取り付け位置に変更した理由の説明記事
●今年のレイアウト写真 ボックス厚さ18ミリで装着で邪魔になる感じが大幅に少なくなりました。
●単体写真
●ケーシング
ケースは、タカチのプラケースをモノタローで購入しました。薄型で丁度いいサイズがなかなかありませんでした。将来的には3Dプリンタでぴったりサイズのケースを制作しようと思います。
内寸法が14ミリ高さで、SimpleRTK2Bに基板を載せて丁度の高さを狙いました。
SW-T型耐熱性プラスチックケース 寸法(幅W×高さH×奥行D) 58×18×95(mm)、SW-T95B
●基板
赤いUSB線は、右のMovingBaseボックスから左のRoverボックスへRTCM3を460800bpsで転送する大事な線です。
ノイズ対策のため、シールド線をGNDに落として、片側は、結線しないようにしてあります。460800bpsとなると
115200bpsよりノイズにうるさくて、適当な線を使うと動作不良を起こしますので、Base-Rover分離型を制作するときは、この線のシールド処理が重要です。
●Rover基板
RoverのF9H基板 スイッチサイエンスのXbee用基板を使ってます。専用基板のほうがノイズに強いです。適当なユニバーサル基板を使ってノイズで使えなくなったので、Xbee専用基板にしました。多分、GNDが基板全体に埋め尽くされているので、ノイズに強いのだと思います。シールド線は、BaseのGNDでシールドしてありますが、RovetのGNDには接続してありません、これがノイズ対策の常識だそうです。
●MovingBase
UART2に、WEMOSのESP8266のNTRIPレシーバーを搭載してあります。NTRIPをシステムに絡ませるとややこしくなるので独立させて、電源オンで、自動的にRTCM3を配給してくれるので気にしなくてすむので便利です。
このレシーバーの作り方は、こちらの記事です。手間として技適無し基板なので、技適無し実験申請をしておく
必要がありますが、慣れれば30分以内で申請完了するので、私は、どんどん技適無しの格安無線モジュールを使っていきます。この基板ピン配置でないとXbee基板に刺さらないので、技適無し申請までして採用した次第です。
●データロガーマイコン
TPOによって、足に巻いたり、胸につけたりと選択できるようにします。それは、スキーばかりでなく歩行などの運動計測でも同じシステムを使えるようにするためです。USBポートでまとめているのも汎用性が維持できるからです。ということで、Teensy4.1上にUSB HUB4ポートを搭載しました。
●使い勝手系システム
STA22の最大の目標が、滑っている途中で止まって、すぐ滑りのチェックができる点とシステムの正常稼働モニターの使い勝手ですが、これが結構大変で、膨大なプログラム作成が待ってます。とりあえずハードをある程度FIXささせてから3月4月にかけて、プログラムを改良していきます。