【RTK22】正月の工作ZED-F9Hボード試す<Movingbaseアンテナ間固定専用>

年末ぎりぎりで、スペイン バルセロナArduSimple社からF9Hボード到着しました。 未だ、F9Hの仕様もほとんどわからないままクリスマスに衝動買いしてしまいましたが、正月の工作用で失敗してもよい安い価格なので、当てがはずれてもあまり後悔しない覚悟でいじりだしました。 12月24日発注で、12月29日到着しました。29日から30日までArdusimpleサポートに6通のメールをしてなんとか 動作させました 結果=>従来のMovingBaseとは違い、アンテナ間を固定した場合のHeading角(ベクトル)だけ出力します。  ですので、アンテナ間距離が変動する用途では角度だけは正確ですがアンテナ間距離が判りませんので   正確には、MovingBaseはできないとなります、私の場合はスキー板の前後にアンテナを固定して使うので   アンテナ距離は固定なので、F9Hは、従来の使い方と同じ結果を得られるはずなので、今回の衝動買いは   成功でした。 4か月後判ったこと=>F9Pが10Hzだったので、F9Hも10Hzで動作させた場合、データ落ちが数%発生 します。仕様では10HzMAXとなっているので、衛星数を減らすとかして計算負荷を減らさないと10Hzは無理みたいです。私の場合は8Hzでもなんとか使えるので、8Hzでデータ落ちが1%以内になれば御の字だということで、8Hzでトライします。もともと10Hzでもスキー滑走のスピードについていけないので、F9P系はこんなもので安かろう遅かろうということであきらめてます。 F9Hカタログ https://content.u-blox.com/sites/default/files/ZED-F9H_ProductSummary_%28UBX-19026707%29.pdf 比較用にF9Pカタログ https://content.u-blox.com/sites/default/files/ZED-F9P_ProductSummary_UBX-17005151.pdf ●写真

※2022年11月13日追記  F9Hは、販売終了となりました。在庫無しです。
売れなかったので、Ardusimple社では、販売終了にしたみたいです。
F9Pに比べ性能が悪すぎるので、いくら60%の価格でも人気がでなかったというだと思います。
私が2セットもっているので、貴重な品物となりました。

SimpleRTK2Bボードシリーズは、新たに使う前に,UARTの電圧レベルを3.3Vにするために、IOREFと3.3Vを半田付けして導通させます。 実験準備をしました。今までは、SimpleRTK2B  liteをXbeeコネクタに差し込むだけでしたが 今回は、baseのUART1からroverのUART2のXbeeコネクタまで1本の線で結びます。 baseのUART1 のTX-RoverのXbee端子のTXに接続します。注意は、Xbee端子のTXは F9HのUART2のInputと定義されている点で、間違いやすいです。 ●F9Hのコストの安さ MovingBaseのRover専用のチップです。単独では何にも使えませんが、F9PとペアでMovingBaseのRover専用 チップとして動作します。メリットはコストが半分近い点です。 ボード価格でもArdusimple社の通販SHOP価格(2021年12月30日現在) SimpleRTK2B F9P ボード単体:196ドル SimpleRTK2B F9H ボード単価:113ドル と57%とほぼ半額近いコストダウンとなります。 今までのMovingBase構成だとSimpleRTK2Bx2枚=392ドル F9HをRoverに置き換えるとSimpleRTK2B+F9H=309ドル(83ドルと一万円近く安くなります) アンテナ込み送料で6万円近くしていたものが、4万円台前半になるのでコストダウン効果は大です。 デメリットとしては、アンテナ間を固定した用途しか使えない点ですので、用途限定になるので注意です。 私の場合既に4個のF9Pボードをもっていて使い方がMovingBaseのアンテナ固定がメインなので、 F9Hを2個加えることで2個のF9Pが浮くので、基準局にまわしたり、20Hz測位専用機にまわします。  https://www.ardusimple.com/store/?wmc-currency=USD ●F9Hの仕様とF9Pとの違い 商品のページはUbloxのここです。https://www.u-blox.com/en/product/zed-f9h-module F9P並みにDocumentationがたくさんあるのですが、 データシートがここです。 F9Hデータシート F9Pと比較して何が無いかというと、Positioning機能をとりさってコストダウンしてます。 ですので、F9HでMovingbaseの出力ではNAV-PVTで緯度経度がゼロです。 NAV-RELPOSNED値は、正規化相対座標が出てきます。(Lengthは1m固定ですので角度ベクトルが得られます) F9P二個使いのMovingBaseではBaseのポジションは、BaseからもRoverからも見られましたが、 BaseにF9P、RoverにF9Hの場合は、正規化相対位置はF9Hの出力、絶対Positionは、F9P出力からとなります。 全体的な仕様比較はUbloxの資料にあります。https://www.u-blox.com/en/docs/UBX-13004717 抜粋した下表をみると、F9Hは、RTK Rover,RTK base station,Movingbase,Surver-in and flexed mode, Built-in sensor にはなれないとのことです。つまり、ポジションの計算を省いてコストダウンしてあるので アンテナ間固定用途専用で、Heading角(ベクトル)だけを測定するHeading専用チップということです。 だから、F9HとH文字を使っているんだと今更納得しました。   ●F9HのMovingbaseの設定解説 F9HIntegration Manualが一番詳しいです。F9Pは、Movingbase application noteにありますが、 F9Hは、Integration Manualに書いてあって、application noteにMovingbaseはありませんでした。  https://www.u-blox.com/en/docs/UBX-19030120 Integrationマニュアルの23ページにPosition情報がゼロになるセンテンスの注意書きがあります。   ●Ardusimple社の年末ぎりぎりまでサポート凄い ArduSimple サポートにメールしたら2-3時間で返信がきて、1日で3通もメール交換できました。 スペイン バルセロナ地域は、カタルーニヤと呼ばれる、インテリジェンスな民族の地域で スペイン人の闘牛、フラメンコというイメージとは全く異なった気質の民族で、ガウディが代表である 頭脳明晰で、真摯に思考する民族ですので、技術者向きの性格の人が多い地域です。 ですので、Ardusimple社も只者でない技術者と真摯な態度が尊敬できるサポートです。 スペインでは正月休みという習慣はなくて、クリスマス休暇の延長で正月がある程度らしいです。 ですので、31日午前まで仕事をして1日は休日で2日から通常勤務になるのが普通だそうです。 ●F9HのMovingBaseモードのRover設定 私の環境でのアドバイスがきました。場合によっては違ってきます。 =>ファームを書き込んでからすること、defaultのconfigurationから手書きで完成できる 「F9PのRoverのConfiguration ファイルは使えないけど、簡単に設定できます」 BaseからのRTCM3は、UART2から入れないといけない。outputはNoneにすること 出力は、NMEAをオフして負荷を減らすこと、RELPOSNEDだけを出力させること 1,5,10Hzで動作させること。 ※購入から3か月経て、時々F9Hがうんともすんとも言わなくなることが発生します。 原因は、設定が崩れてしまうことです。原因不明ですが、持ち運びした後に設定が崩れてしまうことが多いです。 毎回設定をしなおすのですが、忘れやすいのが、使ってないポートは、In OUTともにnoneにすることです。 UART1は使ってないので、In=none,Out=noneに設定しないと使ってないポートでも仕事をするので、 能力が低いF9Hでは、動作不可になってしまうので、注意です。 この設定で動作させた結果 RELPOSNEDのLengthは、1m固定で、正規化されたベクトルとして表現されます。 アンテナ間距離は基地ですので、掛け算すれば実際の距離が得られます。 実際のポジションは、baseのF9Pの出力から得られるので、従来のMovingBaseと同じ結果となります。 しかし、アンテナ間が移動する用途では掛け算で距離がでませんのでアンテナ間移動する用途はNGです。 ●以後 今までのスキーシステムを大幅に変更します。 MovingBaseを10Hzにして、新たに20HzPosition用にF9Pを1個追加します。 アンテナを4個にするか5個にするかは、検討してきめていきます。

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