【STA】スキーのたわみとBendGaugeを測定した<25kg荷重でR=7mでる>

STAの入力としてターンの原動力となるスキーのたわみを測定するために、SkiBendGaugeをスキーに取り付けて、錘荷重を加えて校正実験をおこないました。
結果としては、25kgまで荷重して荷重との相関係数0.9997とセンサとして使えるレベルの線形性がでてました。荷重点のたわみも同時に測定して、0.9998と線形性がでてました。

※2024年11月追記 滑走中のTOPとTAILのたわみとねじれを計測できるセンサ開発中です。
https://shinshu-makers.net/shinshu_makers/?cat=65

●実験方法
2x4材上に120cm間隔で角材を置いてそこにスキーを載せて、荷重点を60cm中心にして、荷重しながら、たわみとSkiBendGaugeの出力電圧を測定する

ダイアルゲージは10mmまでなので、ノギスでたわみを測定します。ダイアルゲージは
ノギスの振れ圧力が大きくならないように針がふれないのを確認するために使ってます

SkiBendGaugeをフロント部にネジ固定します。ゲージ材が0.3ミリ厚さの銅板なので
ゲージで拘束されるスキーの剛性にはわずかな影響しか発生しません。ゲージのセンシングするのはスキー板の曲率です。曲率=1/1曲率半径=M/EIとなるので、ゲージで曲げモーメントを測定すれば、曲率と曲率半径が比例します。ベンドゲージの原理と製作記事はこちらです。

ひずみアンプは、アナログデバイスのAD7193 4ChADCを使ってます。
超低ノイズなので、数mVのゲージ出力でも精度よく測定できます。SPIで STM32NucleoL432KCで測定してUSBでPCへ送信してます。

錘ダンベルを25kgまで重ねました。30kgだとスキーが底あたりしてしまったので
25kgまでとしました。

※2022年10月追記 カービングスキーの角付け角でのラディウス関係幾何計算してみました。
加重でたわませるのですが、角付け角をつけて幾何学的にたわみの空間を作ることも同時に行わないと
たわまない点がスキーの難しさです。STA(スキーターンアナライザ)では、動的にたわみと角付け角も
測定して、結果として、ターン弧の軌跡とずれ角も測定するので、トータルしてターンの評価ができる計測システムを開発してます。

【STA22】スキー角付け角とターン弧の幾何計算<角付け角重要>

●曲げRの計算
実際は、ビンディングに剛性があるので、たわみはその部分は曲率が大きいので、きれいな曲線にはなってませんが、120cmスパンでの平均的なたわみ曲線としてます。

●結果

曲げたわみと荷重に対してゲージ出力が線形性がでているのでスキー板の曲げRのセンサとして使えそうです。25kg程度の荷重で曲げRが7mまで小さくなるので、スキー板をたわませるのはわずかな踏ん張りでもたわむことがわかりました。

●以後
今回は単純な荷重でしたが、SkiBendGaugeがきれいな線形がでましたが、横荷重などねじりが入った場合にどうなるかの校正実験も必要ですので、昨年開発してSCP用に3分力ゲージを使ってみます。

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