1セット目のファームバージョンアップでもはまって、1日中設定作業をしていたのですが、慣れているはずなのに、2セット目でもはまってしまって20時間くらいかかりました。
※2021年9月25日追記 要するにSimpleRTK2Bliteが悪いんです。
SimpleRTK2Bなら、USB経由でMovingBase Configurationファイル(Base、Rover)とも1発で書き込めます。
本記事投稿から8カ月経過して、何回かMovingBase Configurationファイルを書き換える機会がありました。
書き換えでコケる主原因「SimpleRTK2B liteがシリアル1,2しかないため」
であることです。ですので、SimpleRTK2B liteを使ってなければ、MovingBaseConfigurationファイル書き込みは
1発で成功します。要約するとSimpleRTK2Bliteのシリアル1(下底のピン)にUSBシリアル変換ボードをつけて
書き換え作業を行うのですが、書き換え設定時は、工場出荷状態からですので、38400bpsで書き込みますが、書き込み条件では、460800bpsにシリアル1を切り替えてますので、書き込み途中で、シリアル1が不通になってコケてしまいます。100%コケてしまうので、初回の書き込みは失敗に終わります、2回目を本記事の手順票の通りにやればいいですが、4手順もあるので面倒なので、一挙に手順4に飛んでやってみました。
初回でこけたので、Ucenterのシリアルボーレートを38400bpsから460800bpsへ変更して再度Configurationファイルを書き込みます。すると一瞬で書き込みが終わって、ピンクのエラー表示がでます。エラー表示は、毎回でるので無視して、その他の設定を460800bps状態で設定すれば、MovingBaseモードが動作します。
手順でいうと手順1から一挙に手順4へ飛んで、そのあと、手順2,3の詳細設定を行います。
慣れてくるとこのように、手順を省略することができるようになります。
■はまる条件(これに該当しない方は、はまりにくいです。)
条件1:MovingBase モード
条件2:最高速125msec(F9Pの能力の限界なので僅かな設定ミスでこける)
条件3:SimpleRTK2Bの上にSimpleRTK2Bliteを載せたHeadingセットを使う場合
■はまる主原因は、SimpleRTK2Bliteの設定書き込み保存の失敗が多発する点です。
何故失敗するか?
1)SimpleRTK2Bliteには、UART1とUART2しかないため、書き込みに使うUART1の設定条件でボーレートを変更してしまうとUcenterからの命令が到達しなくなって、書き込みコントロール不能状態に陥ります。それを回避するために下記手順表が重要です。
2)MovingBaseモードで高速化するには、余計な仕事を省かないといけないので、ちょっとでも何か道草を食うようなプロトコルがあるとNO RTKが点灯しっぱなしになります。
例えば、=>RTCMピンヘッダの差し込みが浅かった。
=>使わないプロトコルを設定していた。
=>UARTとOUT,INを間違えて書き込んでいた。
=>書き込みしたつもりで書きこまれてなかった。
■MovingBase(SimpleRTK1Blite)設定ファイル書き込み作業手順
私の購入した2セット目はこちらで紹介してあります。
⓪アンテナ
実電波が必要です。私は家の庭にアンテナ2個を75cm距離で板に縛り付けて置いて
あります。地上高80cm程度です、北側は家なので視界なしです。アンテナケーブル長5mしかありません。
①NTRIP接続RTCMシリアル転送マイコン
RTCM3を吐き出すマイコンを用意して、XbeeのTX,RXに差し込めるようなピンヘッダを作っておく必要があります。作り方の基本的な記事はこちら
②ArduSimpleのHPから設定ファイルをダウンロードしてきます。(FW1.13用です。)
Configファイルの書き方解説:https://www.ardusimple.com/configuration-files/
SimpleRTK2Blite(MB用):simpleRTK2B_FW113_HeadingKit_MovingBase_1Hz-00.txt
SimpleRTK2B(Rover用):simpleRTK2B_FW113_HeadingKit_Rover_1Hz-00
③設定ファイルの書き込みでもはまりました。
ArduSimple社の解説の通りに やるのですが、
書き込みが非常にゆっくりで1行ごとにtimeoutエラーがでたりエラーだらけになる場合があります。
=>その場合は、デフォルト設定に戻してからconfigファイルを書き込めば、書き込めます。
=>正常な書き込み動作は、早くて一瞬で終わります、」下記ピンク色のエラーがよくでますが、Attentionなので大丈夫です。
=>下記のような注意エラーでも、元ファイルと送信ログファイルをバイナリーエディタで比較してOKなら大丈夫です。私は、Stirlingの比較機能をつかいました。送信ログファイルは、U-CenterのView-BinaryConsoleに残っているログをコピペします。
●書き込み後のMovingBase諸条件の作業手順
下記ステップを踏んで、毎回測位実験して、結果を確認しなが次のステップにいくので時間がかかります。
1発で通らないので、土日まるまるつぶす覚悟でやればなんとかできます。
★★★手順表★★★
手順1 | 手順2 | 手順3 | 手順4 | |
動作実験 | 初期の単独動作 | SimpleRTK2Bの上に載せて MovingBaseとして実験 |
SimpleRTK2Bの上に載せて MovingBaseとして実験 |
SimpleRTK2Bの上に載せて MovingBaseとして実験 |
確認項目 | NO RTKが消灯して FIX 2DACC 1-5cm以内 |
NO RTKが消灯して FIX 2DACC 1-5cm以内 |
NO RTKは、点滅状態 FIX 2DACC 1-5cm以内 |
NO RTKが消灯して FIX 2DACC 1-5cm以内 |
SimpleRTK2Blite MovinbBase設定 |
F9P_CFG_Default設定 | ArduSimple社のConfig ファイルの設定 |
第一段階は、ProtocolとRateを変更する | 第二段階は、BautRateを変更する |
下:UART1_OUTPUT | UBX+NMEA+RTCM3 | UBX+NMEA+RTCM3 | RTCM3 | <= |
下:UART1_INPUT | UBX+NMEA+RTCM3 | UBX+NMEA+RTCM3 | none | <= |
下:UART1_BaudRate | 38400bps | 115200bps | 115200bps | 460800bps |
上:UART2_OUTPUT | RTCM3 | RTCM3 | none | <= |
上:UART2_INPUT | RTCM3 | RTCM3 | RTCM3 | <= |
上:UART2_BaudRate | 38400bps | 115200bs | 115200bps | <= |
全一致:RATE | 1000msec | 1000msec | 125msec | <= |
はまる点 | 1:設定後、 BBRとFLASHに保存忘れ2: |
1:設定後、 BBRとFLASHに保存忘れ |
1:設定後、 BBRとFLASHに保存忘れ |
1:設定後、 BBRとFLASHに保存忘れ |
以下RoverのSimpleRTK2B | ||||
下:UART1_OUTPUT | UBX+NMEA+RTCM3 | UBX+NMEA+RTCM3 | UBX(任意) | <= |
下:UART1_INPUT | UBX+NMEA+RTCM3 | UBX+NMEA+RTCM3 | UBX(任意) | <= |
下:UART1_BaudRate | 38400bps | 115200bps | 115200bps | 460800bps |
上:UART2_OUTPUT | RTCM3 | RTCM3 | none | <= |
上:UART2_INPUT | RTCM3 | RTCM3 | RTCM3 | <= |
上:UART2_BaudRate | 38400bps | 115200bps | 115200bps | 460800bps |
USB_OUTPUT | UBX+NMEA+RTCM3 | UBX+NMEA+RTCM3 | UBX+NMEA+RTCM3 | <= |
USB_INPUT | UBX+NMEA+RTCM3 | UBX+NMEA+RTCM3 | UBX+NMEA+RTCM3 | <= |
全一致:RATE | 1000msec | 1000msec | 125msec | <= |
●以後
この表で備忘録としますが、次回の書き込みでバージョンアップします。
買ってしまったけど、MovingBaseが動かなくて、困ってしまった方はコメントかメールお問い合わせいただけアドバイスさしあげます。メルアド dj1711572002@gmail.com