SCPシステムがほぼ完成したので、2kgのロードセルのSCPでは物足りないので20kgのロードセル3本で高荷重用SCPを組み立てました。
※SCPとは http://shinshu-makers.net/shinshu_makers/?cat=50
多分力センサの校正用多分力ロードセルです。これが荷重値の基準となる原器として、被校正センサ軸心上に取り付けてSCP(スマートキャリブレーション)を行います。SCPがあることで、錘荷重作業が不要で手指で押引きするだけで荷重できます。被測定センサの姿勢を変更して荷重したり、治具を作って取り付けたりする手間が一切かかりませんので、校正作業が劇的に合理化されます。準備を除いてた状態で、通常4時間以上かかる多分力センサの校正作業が10分前後で完了してしまうほど威力があります。多分力センサ開発の生産性が劇的に改善されますので、多分力センサを作ってみたい方にはお勧めです。
■用意するモノ(ひずみアンプ3CHは既に用意されてあることが前提)
①秋月 20kgロードセル 3本 540円くらいx3本
②L字金具
ホームセンタで1個50円くらいのもの2種類
アマゾンだと70円くらいです。
大きいL字金具 4本 |
特厚金折35 厚さ3mm L長35mm 穴径Φ4 ピッチ16mm |
小さいL字金具 6本 |
特厚金折30 厚さ3mm L長30mm 穴径Φ4 ピッチ13mm |
板付ナット 2枚 |
通販では売っているのはモノタローで八幡ネジの角50のM10の ものですが、穴数が少ないので校正作業には向きません。 穴が多くて角70のものは、プロ用ホームセンターの金具コーナーならあります |
③ボルト類
M5x20 4本 M4x20 10本
④工具
リーマー Φ4.5穴をΦ6に拡げます。
■構造
写真を見てご自分の裁量で組み立てていただけば幸いです。
2時間くらい試行錯誤していれば組立上がります。
パズルみたいで楽しいです。L字金具の直角がでてないので、ワッシャを挟んで調整する場合もあります。
①L30を2個横並びさせて、穴をΦ6まで拡げると丁度ロードセルにネジピッチに合います。ロードセルは、荷重側がM4x2穴、固定側がM5x2穴と変則的ですが、方向は任意で大丈夫です。
一番下がY軸その上がX軸最上部がZ軸構造となってます。
工夫したのは、3階建てにしてフットプリントを減らした点です。
フットプリントを減らすことで全体のたわみが減るので高荷重対応となります。
上下の板付ナットの中心位置をZ軸の先端ねじ穴に合わせて取り付けます。
荷重中心は、SCPの座標基準ですのでしっかりと合わせます。
■動作確認
耐荷重で20kgは厳しいのでFz方向で10kg搭載できました。
10kg載せるとFyFxの数%クロストークがみられます。構造上かロードセル自体なのか解析してみます。
●以後
高荷重の3分力センサのSCP校正をしてみます。これがOKなら
ロードバイクのシートピラーの5分力センサ作って、校正します。
12月にできるか4月になるか、雪が降るかどうかできまります。