Processingでパワー分析するプログラム(CSVファイルベース)が完成したので、さっそくローラ台で踏んだデータをとって、PowerTap値とCrankPower値を比較しました。過去3年間やってみたのですが、急変したときに合わない現象があったので、今回は、急に踏み込む動作をいれたデータにしました。結果として98.8%という高い相関(ほぼ線形)が得られたので
クランクパワーメーターはPOWERTAP並みに使える可能性があると思います。これから、いろいろな条件で、踏んでみて、相関をみていきます。
3年間のケリがつきつつあるのでほっとしてます。
◆過去うまくいかなかった原因推定
1)クランクのひずみアンプのゲイン用可変抵抗が10Kオームと大きくちょっとした振動で、ドリフトが発生してしていた、もがくときにドリフトしていたのでクランクひずみ値が狂ってしまって、パワー値がでなくなっていた。
今回は500オームの可変抵抗にしました。
2)左右クランクをきちんと同期させて測定したことがなかった。
左右同時に同期させて測定しないとPowerTap値と比較になりません。
特に片足だけだと、反対足の負の仕事分まで多く踏むことになるので
何10%か大き目のパワーになるので、クランクタイプのパワーメーターは 左右で同期がとれるタイプでないと精度がでないことが判りました。
●生波形の説明(測定データファイル:PowerRijoCheck_000.csv)
■13500データ付近でデータ飛びが発生してパワー値も飛んでしまってました。これは原因不明なのでこれから、発生したときの4Mを調べていきます。
●パワー値の処理
Crankのパワー値は、瞬間仕事と瞬間パワー値を累積させて、右踏み、左踏み毎にパワー波形を区切って計算しているのですが、PowerTap値は、瞬間値でなく、1-2秒間の平均パワー値なので、CRANKのデータも右左の仕事量を足して、全仕事量を左右1回転の時間で割って、平均パワーとしました。
●比較するための処理
①パワータップ値が約2秒遅れてはいってくるので
Crank波形を2秒遅らせて立ち上がりを合わせました。
②パワータップとCrank波形ともがたがたしているので、2秒分の
移動平均をかけて、馴らしました。
③Crank波形が10%ほど大きいの90%掛けて縮小して合わせました。
=>クランクのトルクは、パワータップのトルクよりは、チェーン機構の
伝達ロス分は、大きくなるはずですが、10%も違うことはないと思います。相関係数が線形に近い結果なので、以後チェーン機構の効率の影響も測定できると思います。
●Processingプログラムは、巨大な時系列データ解析に有用なことが分かった
今回のデータ2万行ありますので、EXCELでグラフにして、処理をしていたら、ハングするか何十分もかかってしまったかもしれません。ところが
Processingで処理すると60万行の配列データで数分で処理して、CSVファイルへ落としてくれてあります。CSVファイルをCPLTで瞬間表示して、解析して、さらにProcessingnoプログラムをちょい変して、また回してCPLTで見るという解析作業が数分間隔でできるので、驚くほど速く解析が可能なことがわかりました。
Processingでプログラムを作るのに3日かけたけど、その何倍も効率がよくなりました。パワーメーターなど、運動の時系列データ処理は数万、数十万行が当たりまえなので、Processingは、データ解析言語としても有用なことがわかってラッキーでした。
●最後はEXCXELで仕上げ
解析のあらすじは、processingとCPLTで作って、最後の仕上げでEXCELグラフで肝だけ表現するので
最後だけEXCEL使います。しかし、使うデータは、CPLTで選定した範囲のデータだけにしないと
ハングしたろ処理に何10分もかかってしまうのでその辺が注意です。