【PM2020】パワー値検証その2<負の仕事の扱い方>

パワーデータ処理プログラムを作る前に、EXCEL上で、計算方法を検討してます。過去3年間適当にパワー値を計算していたのですが、2020年で、ケリをつけたいので、技術的に検証しながら進めていきます。
今回は、左右クランクの積分して得た仕事量からパワーを計算して
左右のパワーからPOWER TAP値との関係を検討しました。
負の仕事をどう扱うかが、ポイントとなってますが、結論はまだです。

●簡易校正して、仮変換係数を求める
昨年クランクの校正方法を開発してあるので、その方法で、水平姿勢で簡易的に校正しました。なぜ簡易かというと、昨年の結果を見ると、クランクの角度によって、変換係数が数%違ってくることが分かっているので、補正しないとクランクトルクの精度が悪くなることが分かっているからです。
これは、秋ごろ本格的にやろうと思います。

■校正実験メモ
ダンベル2.5kgx4個を順に負荷します。

データを直線回帰してひずみ電圧値(mV)と接線力(N)変換係数を得る
クランクの場合直線性は、0.999前後でます。

※校正用の計算TOOL「CPLTキャリブレータ」を作ってあるので、簡易校正なら小一時間で完了します。

 

●計算法検討用の積分データをCPLTを見ながら切り取り
PowerTap値が2秒くらい遅れて出てくるので
 2秒以上手前で安定したパワー値がでているデータを切り取りました。ちょうど100Wで一定踏みの部分をがありました。4878-4988番のデータを積分区間としました。その手前2秒間はPowerTap値100Wで一定だからです。

●このデータをEXCELで表計算 グラフにする
前提条件:上死点から下死点までの半周区間は、均等角速度で回転して
いると仮定して、測定時間をサンプリングデータ数で割って、1データあたりの単位周長を求める。
(精度のよいクランクのエンコーダがあればこの前提もいらないのですが)

■クランク積分原理:

■EXCEL表とグラフ
VBAでやろうと思ったのですが、アルゴリズムをどうするかまだ決まってないので、手動でやってみました。

 

●グラフの結果と考察
①右と左の半周ずつ積分したグラフ2枚
 右(上)累積最後で右115W,左-30Wでしたが
左(下)は、右-50W、左160Wでした。
※左が160Wなんて、そんなに踏んだ覚えはありません


②左右を総合したグラフ
左右の仕事量を総和して累積最終W数を求めてみました。
総和すると左右差が相殺されて、最終的に100Wとなりました。
あずき色太線:総和パワーW 紺色太線:総和仕事量
POWER TAP値と一致してますが、この計算方法でいいのかは、まだです。

●考察
①左の160Wは大きすぎるが、右の負のー50Wがある点が注目
=負の仕事を学習すると高校の物理にありました。
http://fnorio.com/0063work_&_energy1/Work_&_energy1.htm

摩擦力が負の仕事の事例として説明されてます。
押している力に摩擦力は含まれているので荷物に与えられた仕事以外に床面の摩擦力で床に与えられた仕事が摩擦熱となっている点で、エネルギーのつり合いがとれている。

クランクも右が下死点から上死点へ上がるとき、左クランクが右を持ち上げる力も発生しているので推進力以上の仕事をしている、クランク全体の推進仕事からすれば、右の負の仕事を左の余計な仕事から引けば正味の仕事になるということかなと思ってます。

別の記事でも負の仕事説明がありました。
http://www.buturigaku.net/main01/WorkEnergy/WorkEnergy07c.html

●以後

これから、計算システムを作って、全システムに組み込んでから、計算方法が最適か検証していきます。

 

 

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