秋月のS字型ロードセルを使って、i-Tensionゲージを作ってます。
i-Tensionのiとは、IMUもついていて、ゲージの姿勢角度が分かるので
テンション力の方向がわかるので、ベクトルが分かるだろうという今までに
無いデジタルテンションゲージをi-Tesionと命名した次第です。
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-12036/
これを使って、校正台に組んでおもりを1kg~6kgまでぶら下げて校正してみました。6分力計数百g程度ですが、パワーメーター用だと数十kgfなので、おもりもおもくて冶具も荷重にたえないといけないので、作るのがひと手間となります。
仕様 http://akizukidenshi.com/download/ds/sacc/SC301A-100kg_data_sheet.pdf
●ブリッジ抵抗がアンバランス
電源側ブリッジ(赤ー黒)が390Ω、出力側ブリッジ(白ー緑)が350Ω
という仕様で、ブリッジがアンバランスになってます。このようなブリッジは変換器で温度補正用に補償抵抗をいれた場合はあると思うのですが、私は使うのは初めてです。
今まで何十個も中華ロードセルを使ってきましたが、ブリッジ抵抗は、ほぼ同値でバランスがとれていました。
●秋月S字ロードセル接続で中華HX711では使えないものがあった
=>ちなみに6分力計のブリッジではどれも正常に動作していた中華HX711です。
使えない中華HX711:
ある中華HX711だと引っ張り方向は-32270台の値で押し方向では、数百台と
オーバーフローぽい値がでてきて、使えませんでした。
使えそうな中華HX711:
別の中華HX711だと引っ張り方向も押し方向も数百台で値はでてました。
●中華HX711と秋月S字ロードセルだと線形がでない
上記使えそうな中華HX711で校正データをとってみたら、なんと線形がでませんでした。1kgで240digitでて、2kgで450digit、3kgで494digit、4kgで878digitと
線形が大きくずれてしまってます。グラフは下記です。
これではどうしようもないので、秋月純正HX711を使ってみました。
●秋月S字ロードセルと秋月純正HX711
これで校正してみるとdigit値が半分以下しかでませんが、線形は完璧にでてました。
●校正値
ほぼ完ぺきな線形がでてます。
中華ロードセルと中華HX711でもこのレベルででますが
秋月のS字ロードセルは秋月純正HX711でないとダメなのが不思議です。
●なぜ中華HX711はダメなのか
回路図を比較しても同じく見えます。
違いとして中華HX711では、INPB、INNBをショートさせる機能がありませんが
秋月のHX711は、INPBとINNBをショートするように指示書きがあります。
これは、マルチプレクサの動作を殺す意味だとおもうので、出力がおかしい件とは関係ないと思います。
HX711長年使ってきてますが、SIOのトラブルとブリッジ結線異常以外で出力がおかしくなったのは今回が初めてです。なぜか、秋月に質問してみます。
●以後
たまたま秋月の純正HX711も3個買い置きがあったので、今回は対応できましたが
i-Tensionは、秋月純正HX711で基板作り直します。ベクトル校正用に50kgのロードセルをつかうので、それで、中華HX711を再度確認してみます。