TS7 CarbonFilで全部プリントしてゲージ貼りも従来より精度を上げて、配線も精度を落とさないように行いました。
結果として、従来のゼロ点ドリフト、一定荷重ドリフトがほとんど見られなくなりました。直線性もスリーナインがやっとこだったのがフォーナインが当たり前になってきました。
やはり
Protopastaカーボンより良いという以前の評価結果を反映する結果がでました。
●TS7で改良した点
①カラーケーブルの接着をRoverbal穴から離して接着
Roverbal穴の変形を妨害しないように接着位置を穴から離しました。おかげで、波形のゆがみがなくなりました。
ゲージの貼り精度、プリント精度など細かな精度管理をしていくとどんどん波形安定性が上がっていきますので、波形がおかしくなったらゲージ貼精度と配線を見直すこと重要です。
②ゼロ点ドリフトが激減、クロストークも減った
FzRoverbalもCrossBeamもゼロ点ドリフトも一定荷重時ドリフトも激減しました。これは、CarbonFilフィラメントの性能ということだと思います。Protopastaカーボンよりカーボン量が5%多く20%含有してるのと樹脂の強度高い点があります。
その分、吐出性能がわるくHicTop3DP-11では、4mが限度だったのですが、3DP-21だと10数mプリントしても目詰まりしません。両機の差はエクストルーダ供給方式の差だと思われますので
3Dp-11のエクストルーダも3dp-21と同様の改造する予定です。
・Fzのゼロ点戻りドリフトは7digitから2.1digitと激減した
・Fzのモーメントによるクロストークも6.4digitと減った
・CrossBeamもゼロドリフト、一定荷重ドリフトも減って安定
MxMyでクロストークも少なくて荷重増減波形も対称できれいになってます。FzのX軸方向でクロストークがあるので、干渉補正をいれる必要はありそうです。
●直線性もよくなった
Fx単独でクロストークが最も少ない方向にひもを張って荷重をかけてみたときのグラフです。今までみたこともなかった0.9999とフォーナインがでてます。
●荷重方向精度合わせによるクロストーク発生
全体の精度がよくなってきたので、今まで見えなかった精度がきになるようになってきました。ひもを張る位置によって
クロストークがころころ変わります。例えば、Fx荷重で滑車位置が1mmもずれると0.7%Fyのクロストークがでます。
上記グラフは、Fzのクロストークが全くでないようにひもの位置を調整したグラフですが、ひも位置が3ミリほど上です。
それを土台と水平になるようにひも高さを調整して測定しなおすと1chの傾きが-0.2155だったのが -0.2404と15%ほど異なってしまいます。荷重方向精度を管理しないと荷重方向がずれていることで発生するクロストークがそのままデータのクロストークとなる大問題となります。
=>全体の精度として今回作った校正台システムが±1mmが限度なので荷重クロストークを1%以下に抑えるの無理だと考えられますので、校正荷重のばらつきも加味した校正方法を考えないといけなくなりました。
●スプライン付け根の修理
Fzとクロスビームの接合部のスプライン度あたり部でゲージのはんだ付け部が接触してしまって、間を接着剤で盛り上げて組立てたのですが、柔らかすぎてぐらぐら揺れるので、スプラインの台座部分だけ厚いものを3Dプリントして、改造修理をいれます。
●以後
地球儀ポインタ用の6分力計なので、FxFyFz精度を中心に校正して精度がだせるようにまとめていきます。