【STA23】BNO055yaw角とRTK Heading角の比較その1<回転治具で基礎実験>

BNOとRTKの比較をきちんとやってないままスキー滑走測定をしてしまったので、戻って
基礎測定からやっていきます。
■3月17日で使った左スキーシステムが不調でした。スキー場で滑走している時の左スキーのRTKもBNOも異常がありました。前日の3月16日は、正常な測定ができていたので、アンテナ交換が何か悪さをした感じです。
不良率のデータ

=>BNOのYAW角が倍以上大きな振幅で周期もずれていて、完全に異常値だったので故障したと思って、今回庭で基礎実験してみたら、普通レベルでしたので故障ではありませんでした。考えられる原因としては、

①スキー場でのオートキャリブレーションがおかしかった。
②湿気が影響したかもしれません。一応防水対策はしてあったのですが、帰宅してBNOを引き出すと湿気がありました。これが水分だったら、壊れていたかもしれません。
BNOをスキー計測に使うにあたって、防水、振動などいろいろ実験してノウハウを重ねていかないと安心してつかえませんので、来シーズン終了ぐらいあと一年かけて評価していきます。
=>RTKもMovingBaseのアンテナの電波受信状態が悪く、パッチアンテナでありながら、右スキーのヘリカルアンテナより劇悪い受信品質でした。これも不思議なことで、このパッチアンテナは過去2年間精度の良いデータをはじきだしていたアンテナですので、今回の左スキー測定では、大きな4M変動が隠れていた感じがします。
4月、5月で、実験して解明していこうと思います。

●基本的な回転運動での測定
視界の良い庭でスキー板を自転車のホイールを改造した回転治具にのせて回転させてBNO yaw角とRTK Heading角の違いがでるのか実験してみました。手でつついて、軽く回します。

1)板を回転面と水平置きで1回転させた場合
やはりオフセットが15度くらいあって、±5度振れてました。
突然の変動は、RTK側で何か原因がありそうですので、BNOとの比較とは除外しないといけませんが、突然大きな変動は、原因がわかれば、対策うてるかもしれません。 差が全体的にドリフトしているのがいけません。

 

 2)板が傾いた場合
   実際は、スキー板が傾いた状態がターン中なので、その状態での差を見ました。
やはり、オフセットが13度くらいあって±6度くらい振れてますが
RTK側が突然飛ぶ現象が目立ちますので、原因次第では対策がうてるかもしれません。
そこを消して、ドリフト補正して何とか5度以内ができれば、御の字です。

 

●実際のスキーデータでもBNOの他の出力の影響があるか見てみました。
BNO yaw角とRTK Heading角の差を赤線でプロット
板の角付け角(黄緑線)のピークと差が同期してます。
ターンのピーク付近で差が最大になっているのがわかります。
ターンが始まって、次第に差が大きくなってターンのピークで差が最大になって
ターン後半で差が縮小して、Nutralポイントで差が極小となる現象となってます。
推定原因は数案あります。
推定原因1:実際にスキー板のアンテナ間角度とブーツ甲上部に設置してBNOとで
  ターン中方向が動いてしまっていることは考えられるか?
 =>甲に取り付けたセンサがブーツのねじれなどで、方向が変化してしまうことがあり得るか?
=>そうなら、板にBNOをとりつけると差が縮小されるのか?
推定原因2:突然の誤差でなく、スキー板の傾き、センサの姿勢差が起こると同時にyaw角の差が発生しだすので
センサFUSIONのフィルター計算の特性でそうなってしまっているのか?
=>基礎評価で、水平置きと斜め置きで誤差の出方が違っているなど、センサの姿勢で

  yaw角補正(磁気方位センサの傾斜補正)の誤差がでやすいことはあり得る。
=>板の傾きが少ない場合と多い場合で誤差を比較してみる。

 

●以後
BNO055のYAW角とRTK Heading角の誤差は、1回転させただけでも5度程度発生することが分かった、発生の仕方が、条件で違ってくるので、全データで確認して全体の傾向をみる価値はあると思う。いずれにせよ、±5度程度はBNOを使うという前提で使い方を考えていきます。

 

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