【RTK21】スキーターンMOTION解析と評価法検討<SPEEDベクトルとズレ角が重要>

※本記事から2年後の2023年2月には、FUSION IMU BNO055とRTKを組み合わせることで
より詳細なスキーターン運動を計測することに成功しました。STA23というテーマです。
STA23では、従来のRTKcm位置と横滑り角に追加して板のたわみ係数、板の角付け角、IMUでのYAW、PITCH,ROLL角も25Hz測定してRTKを倍速に補完してます。
板の傾き角と板の速度ベクトル角の関係は見事に同期してます。スキー運動には、板の傾き角が重要なパラメータであることが、はっきりと見えてきました。

【STA23】測定データ速報ピッタリ狙い通りになってる<BNO055使える>

 

※本記事 2021年3月の記事ですが、1年後にスキーターン解析プログラムを完成させました。
そのプログラムを活用することで、様々なスキーターンのデータを収集して解析していきます。
最新の解析プログラムはこれです。動画はこちらです。
2023年シーズンまでには、人間側の入力データとして、重心高さとスキーのたわみRのデータもセンシングして
このターングラフィックに追加して、入力と出力を対比しながらスキーターンの解析をしていく予定です。

【STA22】RTKデータ解析用グラフィック機能開発ーその5ー<8か月の集大成>

 

RTK-SKI-Turn モニターは動作開始したのですが、解析方法が未検討で、取得したデータ群をどのように解析表示すればスキーターンの評価ができるのかをお決めないとモノ作りができてもコト作りが全然ダメでは実りある開発活動になりません。

●取得したデータ
NAV-PVTとNAV-RELPOSNEDの解説記事はこちら

①測位データ NAV-PVT(PositionVelocityTime)  バイナリ100byte、数値換算33個
=>使っているパラメータ、緯度、経度、HeadMot(進行方向角)、Height(標高)、gSpeed(進行速度)、velD(下降速度)

②相対測位データ NAV-RELPOSNED(Relative Position North East Depth)バイナリ72byte 数値換算21個
=>BaseからRoverの相対座標を測定するモードです。
=>使っているパラメータ relPosN,(南北距離)relPosE(東西距離),relPosD’上下距離),relPosLength(間隔),relPosHeading(角度)

●データをEXCELでいじりながら考える
どういうコトをデータから得られるのかExcelでグラフをいろいろ書いて考えてみました。
※2022年2月追記
2022年シーズンで、スキーターンアナライザアルゴリズムを深堀してます。主な判断パラメータとして NAV-PVT内の
headMot(速度ベクトルの方向角)とSlipAngle(横滑り角)=headMot-RELPOSHeading(スキー板の方向角)とgSpeed(Base速度)
headMOtを5回移動平均をとって、微分した場合の変曲点をNutralPoint(中立点)として、ターンの開始点と終了点とします。
カーソルを使って、時系列グラフで上記パラメータの値とスキーアニメーショングラフィックを同期させて表示することで
スキー滑走現場で、自分のターンの評価を見て、自分のターンを客観的に判断できるようなプログラムを作成中です。

※2021年10月追記 春から夏にデータを眺め直したら、スキーターン曲線は、クロソイド曲線に当てはめたほうがよいのではという考えに至りました。道路、鉄道分野では、重要な曲線ですが、スキーターンも人が制御して描く曲線なので、あてはまると
考えてます。下記、記事をご覧ください。

【STA】RTKデータ解析用グラフィック機能開発ーその4ー<ターンの解析手法>


※2021年7月追記 本記事から4カ月経過して、ターン解析アルゴリズム進化してます。
最新のターン解析結果はこちらでご覧ください。2022年には、ターン曲線のクロソイド曲線として解析して、心地よいターン弧とは何かを追求していきます。

【STA】RTKデータ解析用グラフィック機能開発ーその4ー<ターンの解析手法>

 

①基礎情報
スキーの論文は、昨年調査してありますので、こちらの記事をご覧ください
その中で、最新の研究が気に入ってます。
2016年信州大学 大規模なモーションカメラを使ったかつてない規模の研究です。

技術選スキー選手の大回り滑走動作に対する主観的評価と3次元解析による滑走動作パラメータとの関連性

ポイント1:ターン弧が深くてスピードのあるずれのないターンが技術戦では価値がある
ポイント2:重心位置を中心に解析してあるが、スキー板の運動という観点ではデータがない

②RTKから得られるスキー板の情報
テレマークスキーでアルペンターンしたのでずれずれです。
限定公開で制作中に動画をお見せします。海外用に英語版で作ってます。
VBプログラムを毎日更新してますので、右の空き地にグラフをいれる予定です。

 


スピードにのってきた後半の10ターンをグラフにしました。海外プレゼン用に英語で書いてあります。
左軸が速度:運動速度RgSpeed(ピンク)、下降速度velD(赤)

右軸が角度:進行方向headMot(緑)、スキー板角度relPosHeading(黄緑点線)、ズレ角SkidAngle(青)、標高(黒)、板下降角(緑細線)

気づいた点1:ターンの区別は、進行角の極値とずれ角のゼロ交差点付近が分岐点となる
気づいた点2:ズレズレターンだとずれ角がゼロになるポイントが1か所なのでそこがターン切り替えポイントとなるニュートラル状態
気づいた点3:進行角の振幅がだんだん小さくなって、ずれ角振幅も小さくなるのは、そのような滑り方をしているからであって、上級者ではこのようにはならないと思う。
気づいた点4:最低速度が切り替え時に発生するのが、すべてのスキーターンなのか本例のみなのかは不明だが多くのターンはこの傾向にある
気づいた点5:進行角、ズレ角の振幅と速度の変遷をみていると自分の滑りの評価ができるのではないかと感じた。

●以後
モニターにこのグラフを表示する機能を追加して、軌跡グラフと動画コマ送りとパラメータグラフの3個でそのターンの状態を一望できるようにする。

 

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