【L-RTK】IMU磁気方位センシング傾斜補正でこけた<スキーならRTK技術が有利>

RTK 2CHログと同時にスマホをスキー板にしばりつけて、9軸IMUと気圧センサのデータログしました。
RTK2CHは、MovingBaseモードにしないとスキー板のheading角度がでないことがわかったので、IMUの磁気方位センサからスキー板のheading角度が算出できないか補正計算してみました。
   傾斜補正について、愛知マイクロインテリジェント社様の解説があって助かりました。

※2023年5月追記  本記事から3年経過して、RTKのHeading角が±1度以内で測定できたので、スキー滑走での横滑り角や、ターンのNutralポイントなど正確に測定出来て成果がでました。しかし、測定のためにアンテナと配線でスキー装備に大げさな計測システムが邪魔で、スキー滑走が楽しめないというデメリットが課題となってます。そこで、3年経過後に改めて、IMUでのスキー板のヘッディング角(Yaw角)測定を検討してます。使うセンサは、BOSCHのBNO055というセンサFUSION処理CPU付の IMUです。これだとマイコンでフィルター計算しないで済むので、システムが楽に組めます。しかし、精度がでるかどうかの判定が難しいため、2023年オフシーズンをかけて精度検証とRTKとの補間方法を開発してます。2-5度程度通常ずれているのを、スキーのNUTRALポイントでIMUに補正をかけて、使うというアイデアです。
その後IMU実験進んで、2023年6月末:IMUでの磁気センサを使ってHeading角を測定する方法は、9軸Fusionを使っても、激しい運動(横G1.5G、角速度1000dps以上)になると大きく角度誤差(±20度)発生することが判明して、磁気センサを使わないでHeading角を測定する方法に変更しました。GYROの角速度を積分したほうが、精度が安定してでますので、その積分角度をRTKの既知のHeading角がでた瞬間に補正してHeading角を出すアルゴリズムで2023年の春夏秋に開発します。

【STA23】BNO Yaw使わずにGyroで行く<50Hz補間>

 

 

【STA23】磁気エンコーダ回転治具試運転その1<RTK精度良い、BNO劣る>

 

●磁気方位センサの補正
1:回転軸のオフセットと傾きと楕円補正を行います.
磁気方位センサについては、
愛知マイクロインテリジェント社様の解説があります。
やり方は、スマホを回転させて、ログしたデータを
楕円FITTINGして、中心オフセットと楕円長短辺長
楕円の傾きを計算して、生データに補正をかける計算です。
EXCELの関数だけでできるサンプルシートがありました

2:測定中に傾斜がはいる場合は、傾斜補正をいれます。
スキーの場合は、激しい振動の中で板が左右に傾くので
加速度センサax,ay,azから傾斜補正をいれないといけません。
参考サイト様はいくつかあります。感謝いたします。

3軸方位センサを用いた姿勢推定

https://patents.google.com/patent/JP2006047299A/ja

●結果
加速度は、姿勢以外にスキー滑走中のあらゆる振動を拾ってしまうので
補正どころではありませんでした。以前からIMU加速度センサとジャイロと磁気センサは、あまりあてないならないので、できるだけ使わないようにしてきて、ようやくRTKにたどりついたので、今更ならの結果でした。
IMUでうまく結果をだすには、ノイズがはいらないように、欲しい動きだけセンサにはいるような、ハウジングやとりつけが必要です。
RTKですべてやればいいのですが、装置のサイズとコストでIMUよりデメリットがあるので、IMUで可能な用途ならいいですが、スキーの横滑り角測定となると板のHeading角を精度よく測定できないといけないので、強烈な振動中IMUから有意のデータを得るのは大変そうです。 

●以後
   Moving Baseを構成して、試験動作してみます。
IMUは、ほとんどあきらめなのですが、最後のダメだしで、
スキー板でなく足にとりつけることで加速度が有意なデータになれば、補正がきくのでトライしてみます。それでもダメならIMUはやめます。
   MovingBaseだと左右スキー板を測定するのに4Ch必要なので、重たいシステムになってしまいます。
※2021年春追記
スキーにアンテナ4個取り付けて、精密な位置精度とスキーの角度と進行方向角度測定に成功しました。
システムも小型化して扱い勝手も向上させました。結果として、MovingBase法では±1cm以下で測位できるので、アンテナ間を1mにすれば、1/100角度誤差(0.57deg)Heading角測定できます。IMUで±1度以下で測定できるのは、高級機なので、一般には入手できないレベルですので、RTK MovingBase技術は、凄いと思います。

【RTK21】スキーターンMOTION解析と評価法検討<SPEEDベクトルとズレ角が重要>


※その後、F9PのMovingBase方式で正確な2点間の相対位置と絶対位置が
測位できました。スキー滑走の軌跡とスキー板の横滑り角を測定することに成功しました。(多分、日本初だと思います)

【L-RTK】MovingBaseでスキー滑走測定した<MBは凄い技術だ>

◎IMUに比べて、振動のノイズ、傾きのノイズが少ないので素晴らしい姿勢角測定技術です。

 

【L-RTK】スマホRTK Monitor試運転動画<MovingBaseの座標が見える>

【L-RTK】MovingBase精度検証_アンテナを45度傾けて精度検証<使えるレベル>

 

 

 

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