【Fusion360】理論値との比較<中空円筒のねじりトルク>

Fusion360解析をやりだしたら、ロードバイクのフレームも6分力計も精度よくシミュレーションができれば、信州MAKERSの開発効率が格段に向上するのではと思い、解析結果の応力値と与えた分力が一致するかどうかを検証することにしました。

●応力分布が複雑すぎるので一定値が得られる条件
中空円筒にねじりトルクを加えると、理論上は、端から端まで
均等なせん断応力値がでるはずですが、解析ではどこまで均等な応力分布がだせるかをシミュレーションしてみました。
モーメントを加えたほうが梁のモーメント分布が均一になるので応力分布も均一になりやすいので、力よりモーメントを負荷する方法がいいと思います。
●比較モデル
外形:Φ34 内径:Φ30 高さ60の中空円筒に蓋をつけた
モデルを作りました。材料はアルミ2014T4 高強度アルミです。

何故蓋をつけたかというとモーメント加える場所が空中では
負荷できないので、円筒中心にブリッジをかけました。
この寸法で10Nmmのモーメントを加えた場合の
理論値と、シミュレーションの主応力とも
0.0032Nmm2(Mpa)がでればOKです。

理論値の計算は、便利なサイトがあって入力するだけででてきます。ここは、材料力学の公式を網羅して入力すると計算結果がでてきますので、EXCELでわざわざ計算しなくて済むので便利です。HEISIN The Enginner’s Book
中空円筒はこのページにありました。せん断応力とトルクの関係は断面寸法を係数として計算できます。シミュレーションで測定した応力を逆算すればトルク値がでます。


http://ebw.eng-book.com/heishin/VariousSectionAxileTwisting_cylindrical_mold_calculation.do?category=cylindrical_mold

一定のせん断応力を得るための条件
1:メッシュを細かくする
2:力は、点荷重でなく面荷重(圧力負荷)とかモーメントで
加えるほうが、ばらつきが減る。
3:材料により変形が大きすぎると応力値が狂う
(応力とか反力は、材料に関係なくでるはずですが、あまりにも変形がおおきな材料だと応力分布が大きく変動するみたいです)

①長さ60ミリの場合
モーメント負荷位置に近づくと誤差がでてくる

②長さ40ミリの場合
拘束位置と負荷位置に近いと値が理論値から離れる

③長さ20ミリの場合
負荷位置に近いせいか、理論値よりはるかに大きな応力となってます。負荷位置、拘束位置から20mmくらい離れてないと
理論値に近い応力がでないことが判った。

 

●以後
精度的には、寸法変化が少ない範囲で、そこが均一な応力分布をつくればつくるほど100%に近づくので、いかに均一な応力分布をつくる条件を見出すかがポイントだということが分かりました。6分力計を設計するにおいて、
均一な応力分布を発生させることのできる構造が3Dシミュレーション用には、最適なバーチャル6分力計になると思います。

バーチャル6分力計を作って、バーチャルな構造物に取りつけて仮想実験ができるようになれば、信州MAKERSの開発作業が革新的に変わりますが、実験値の裏付けがあってのシミュレーションですので、ポイントポイントで実験値と理論値をシミュレーションと対比させていきますが。6分力計のアイデアがでたときに
3Dプリントする前に仮想実験できるので、いろいろな6分力計を開発できる思います。ひずみゲージ関連の開発は大きく変わっていくと実感してます。

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