【STA22】SkiTurn Simulationの凄い論文見つけた<スイス連邦工科大学Dr論文>

コト作り的には、スキーターンのRTK計測は手段であって、自分のターンの適切なフィードバック情報を得ることで上達できることが目標です。ですので、適切なフィードバックを見出さないといけません。スキーターンの計数化とそれと自分のターン動作の計数化を結びつけて、初めてフィードバックできます。

●スキーターンの工学的なアプローチの論文探し
日本では、バイオメカニクス関連のスキー研究が多く、機械学会でのスキー論文は少ないです。
①力学的な論文では、1998年中部大学の坂田敏行先生(現在名誉教授)の論文が勉強になります。
日本機械学会論文集 https://www.jstage.jst.go.jp/article/kikaic1979/64/625/64_625_3294/_article/-char/ja/
スキーターンに及ぼすスキー板の幅, 長さおよび曲げ剛性の影響
幅広板とカービング板についてのシミュレーションですが、実際にあっていると思います。

海外では、やはり欧州の研究論文が多いです、その中でフリー閲覧できるのがスイス連邦工科大学チューリッヒ校の博士論文です。世界8位ランキングの大学で欧州でトップランクの大学の研究で、完成度高いです。
② 2005年 Finite Element Simulation of aCarving Snow Ski
https://www.research-collection.ethz.ch/bitstream/handle/20.500.11850/98251/eth-28070-02.pdf

144ページもある大著ですが、スキーの力学の基礎から実測実験とシミュレーション全部やってます。他にも、欧州ではスキーの力学論文たくさんありますが、これは実践的でスキー設計技術に近い内容でした。

・この座標系を私も使わせてもらおうと思います。


なんと雪面の抵抗も装置開発してで実測してシミュレーションに使ってます。

 

 

●ぱっと見た感想=>これ読んでから、スキー解析始めたほうが無駄と間違いが無いと思います。
1)スキーの力学の基礎が判る。力のつりあい式は、どの論文も同じですが、説明が判り易いです。

2)力学パラメータを実験で求めるための各種装置を開発してます。
・人間からスキーにかかる力をビンディング下に3分力センサを前後につけて、全力成分計測してます。
キスラーのセンサを使ってます。欧州は、ハイエンドのセンサメーカーが多いので研究環境がいいです。

・板と雪面の力関係を実測する装置も作って実験してます。

3)スキーターンの計測は3Dカメラシステムを使ってました

3)カービングターンとスキッドターン(ずらし)を明確に説明できてます。

4)ターンの機能を実際とシミュレーションであわせてます。

5)エッジ角とターン半径もシミュレーションであわせてます。

●とにか凄い内容なので、読み込むことを最優先として、現在のRTKセンシングシステムの開発と並行して活動していきます。センシングシステムの方向付けのために必須の論文であることがわかりました。
ちなみに、私がやっているターンアナライザに近いデータがでてましたが、苦労して、ビデオから読みだしてるみたいです。分解能が20cmくらいでやってます。

 

 

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