【RTK21】3か月間のフィールド測定から得たシステム課題まとめ<システムrev01アップ>

スキー場でのフィールド測定も3か月続いて、10数回スキー場で測定していて、白馬コルチナと上越LOTTE ATAIスキー場では様子が違っていて、
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POに合わせて、いろいろな課題をこつこつと改良をしてます。
スキーシーズンもあと2週間となったので、システムrev00の総括をして対策を進める時期になったので、まとめて対策実施を急いでます。
システム開発の履歴では、rev00以来改良記録備忘録してませんが、課題が多いので全部改善するには時間がかかりすぎるので
きりのいいスキーシーズン終了時点でrev01としてひとまとめします。
rev00の備忘録はこちらです。1月31日から4月末まで大幅に改造しました。フィールドを変えることで測定実験で鍛えられてきました。
4M変動で言うとMan Machine Material MethodのうちフィールドはMaterialに属すると思います。

【RTK2021】SKI用MovingBaseシステム完成<仕様rev00備忘録>

 

●よく発生している課題
①RTKが停止してしまっている
1-1:Pocket WiFi接続が切れてしまっている
1-2:アンテナ線を揺動させて接触不良で寸断
1-3:RTCMレシーバーが止まる
1-4:携帯電波が不安定な場所
1-5:長い電源線だとWiFi NTRIP MASTERで電圧降下が大きくてRTKできない

②RTKは動いていても、収束がなかなかしない
2-1:衛星電波状況が悪い
2-2:F9Pが変な条件で計算して解がなかなかでない

③ログができてない場合がある
3-1:電源が途中できれる
3-2:コントローラからのログスタートオンオフがRTK BOXに伝わってない
3-3:M5StackCore2のESP-NOWの受信が破綻する

④ 現状の確認監視ができない
4-1:モニターのM5StackCore2の液晶が日光で見えない
4-2:BOX内のLEDのRTCMとNO RTKの状態が見えない
4-3:毎回ログファイルが完了しているか確認でない
4-4:NTRIPサーバーから正常に受信できている確認できない
4-5:アンテナ線が正常に接続されているか確認方法がない

⑤ データハンドリングの課題
5-1:左右データの同期がずれる
5-2:INSTA360 one X2とRTKデータの同期がとれない
5-3:1本の滑走中のエラーがどのくらいでてるか不明
5-4:アナライザーでデータ欠落を補填する機能がない

●課題の整理 〇は解決済み △は対策可能 ✖は未着手or原因不明

課題 対策済み
チェック
状況
1-1 Pocket WiFi接続が切れてしまっている RTCMレシーバーの動作をLED点滅で見えるようにする、 iPhoneテザリングも予備で装備
1-2 アンテナ線を揺動させて接触不良で寸断 胸のラジオハーネスのRTK BOXを足元に移動してアンテナ線の引き回しが動かないように対策した
ラジコンバギーでの振動影響の実験、足元へ固定での効果
1-3 RTCMレシーバーが止まる 電源寸断停止、Wifiが寸断して停止、
1-4 携帯電波が不安定な場所 ARAI 頂上では3Gは不安定で4Gは通る、信州の山間部の自治体境界地域は不通
1-5 長い電源線だとWiFi NTRIP MASTERで電圧降下が大きくてRTKできない スキーではWiFi NTRIP MASTERは使ってないので何とか動作できているが、RTCMと電源を有線で長い線から供給するのは、やめて、電池はBOX毎にもたせて、RTCMは無線送信できるように次期システムで実施
2-1 衛星電波状況が悪い スキー場でも谷間は精度が落ちる、パワーオン時は、電波状態のいい場所で行うほうが無難
2-2 F9Pが変な条件で計算して解がなかなかでない スキリフトに乗っている間は電波が遮蔽されて異常値が続くので、F9Pが変調するのでリフト乗車中は、電源オフするかリフト降りてからリセットする必要がある
3-1 電源が途中できれる モバイルバッテリーでは、ある電流値以下になると自動でオフになるそれから起動がしなくなる現象があるので一旦USB充電コネクタを抜いてから挿しなおしてリスタートすると治る これは使っているバッテリーの癖
3-2 コントローラからのログスタートオンオフがRTK BOXに伝わってない M5StackCore2のタッチボタンの動作とESP32割り込み処理がうまく動作できてない
無線でオンオフするのはやめて、BOXの電源オンから1分経過で自動ログ開始して毎回Append-closeしながら
電源オフまでSDログする方法が最も安定している
3-3 ESP-NOWの受信が不安定になる 2個同時受信時に不安定になる、割り込みが干渉してしまうのか電波がおかしくなるのか不明だがスキー場で異常になる 机上では1時間連続でも安定動作しているのが不思議
3-4 M5StackCore2のESP-NOWの受信が破綻する 同上
4-1 モニターのM5StackCore2の液晶が日光で見えない 影にいなと見えないのが困る、フィルムではだめだった。反射液晶のほうがいいが 画面色と文字色を変更して試行錯誤してみる
4-2 BOX内のLEDのRTCMとNO RTKの状態が見えない 外に出す 導光樹脂棒を付けた モニターでflags値とAcc2dとLengthを見ればRTK監視できる
4-3 毎回ログファイルが完了しているか確認でない 無線(ESP-NOW)でBOX内のSDファイルシステムにアクセスできるようにしたい
4-4 NTRIPサーバーから正常に受信できている確認できない レシーバーのLED点滅中は正常受信とする
4-5 アンテナ線が正常に接続されているか確認方法がない SMAコネクタネジ締めが緩んで接触不良になる事故が発生したりする
5-1 左右データの同期がずれる iTowが複数個抜ける現象が必ず発生するF9Pの能力の限界まできているような気がする
スキーでなく自動車で高速処理の実験をしてみて、F9Pの処理能力かシステムの振動原因か検証する
5-2 INSTA360 one X2とRTKデータの同期がとれない INSTA360がタイムスタンプ表示ができてないので、RTKデータとの同期が視認程度でしかできないいいTow表示をINSTA360映像にタイムスタンプとしていれる工夫が必要
5-3 1本の滑走中のエラーがどのくらいでてるか不明 Core2モニターでカウントするがSDログと同時は負荷が多くCPUエラーになるので、Core2でのSDログを断念して、モニター専用にすることで機能を充実させる方向
5-4 アナライザーでデータ欠落を補填する機能がない データ欠落のパターンがみえてきたらVB.NETで補填機能ボタンを追加していく

 

●現在のシステム rev00から大きく変わっているのでrev01へアップします

rev00 機能 rev00ハード構成 rev00機能・動作
右スキー用MovingBaseBox1 Base:SimpleRTK2Blit,Rover:SimpleRTK2B
データ処理マイコン:M5AtomicTF
①BaseでRTCM受信して緯度経度を測位して、MovingBaseモードで、RoverにRTCMを流して、相対位置を測位
②RoverからNAV-PVTとNAV-RELPOSNED172Byteをマイコンに出力
③マイコンでは、SDカードにデータログ(タイムスタンプ付CSVファイル)
④コントローラ用に測位精度情報データのみを無線送信(ESP-NOW)
⑤コントローラからのコマンドを受けてログのStart/Stop、データ出力On/Off切り替え
⑥SDファイルシステムを搭載してあってUSBシリアルでSDカードの編集が可能
左スキー用MovingBaseBox2  Base:SimpleRTK2Blit,Rover:SimpleRTK2B
データ処理マイコン:M5AtomicTF
NTRIPレシーバー分配器 NTRIP:ALES-NTRIPサーバー 固定モード
マイコン:M5StickC
電源:モバイルバッテリー2口2A
12000mAh
①WiFi経由でNTRIPサーバー接続
②GGAをSPIFFSに保存しておいてGGAを接続時にNTRIPサーバーへ送信
③受信したRTCMデータをSerial1とSerail2ポートを使って左右のBOXに有線シリアル送信
④モバイルバッテリーから左右BOX動作電圧を供給
⑤NTRIP接続確認DISPLAY
リストコントローラ マイコン:M5StickC
腕バンド:
①左右BOXから無線で測位データを受信して、UBX換算して左右表示
②Aボタンでログ開始 ログ開始で
文字色マジェンタでログ時間表示
③Bボタンでモニターのオンオフ
rev01機能 rev01ハード構成 rev01機能・動作
右スキー用MovingBaseBox1 Base:SimpleRTK2Blit,Rover:SimpleRTK2B
データ処理マイコン:M5AtomicTF
①BaseでRTCM受信して緯度経度を測位して、MovingBaseモードで、RoverにRTCMを流して、相対位置を測位
②RoverからNAV-PVTとNAV-RELPOSNED172Byteをマイコンに出力
③マイコンでは、SDカードにデータログ(タイムスタンプ付CSVファイル)
④無線送信データもNAV-PVTとNAV-RELPOSNED172byteをBinaryで送信することに変更
⑤ログスタートはBOXの電源オンから1分後に自動ログ開始で、ログ停止は電源オフ
SDログは、appendで毎回closeしてあるので瞬時停電でも確実にログが残る
⑥SDカードの編集機能は有線でボタン押しがはいるので面倒で使ってない⑦胸のラジオハーネス装着から、足元装着に変更。ケーブルをロボットケーブルにしてコネクタをMOLEX4ピンに変更、バンド取り付け用に底ケースにM4ネジ4個埋め込みと大改造

⑧SimpleRTK2Blite基板上のLEDが見えないと不便なため、LED導光してケース上面までライトパイプをとりつけて、RTCM受信LEDとNO RTKを見えるようにした。

⑨足元にBOXが移動したおかげで雪に触れて濡れるリスク高まったため、防水ケーシングをシステムrev02から採用する 足元用とスキーオンボード用の2種類検討⑩ESP-NOWの送信先をブロードキャストにして、無数のモニターへ同時配信できるよいうにした。これのおかげで、M5Core2でモニターしながら、同じデータをWIN10タブレットでログできるようになった。④コントローラ用に測位精度情報データのみを無線送信(ESP-NOW)
⑤コントローラからのコマンドを受けてログのStart/Stop、データ出力On/Off切り替え
⑥SDファイルシステムを搭載してあってUSBシリアルでSDカードの編集が可能

左スキー用MovingBaseBox2  Base:SimpleRTK2Blit,Rover:SimpleRTK2B
データ処理マイコン:M5AtomicTF
NTRIPレシーバー分配器 NTRIP:ALES-NTRIPサーバー 固定モード
マイコン:M5StickC
電源:モバイルバッテリー2口2A
12000mAh
①WiFi経由でNTRIPサーバー接続
②GGAをSPIFFSに保存しておいてGGAを接続時にNTRIPサーバーへ送信
③受信したRTCMデータをSerial1とSerail2ポートを使って左右のBOXに有線シリアル送信
④モバイルバッテリーから左右BOX動作電圧を供給
⑤NTRIP接続確認DISPLAY

⑥Wifiを自動選択できるようにした。PocketWifiとIphoneのテザリングのどちらか自動選択
⑦NTRIP受信中は、LEDを点滅させる LED点灯中は電源オンで受信してない
⑧BOXとの接続ケーブルを胸から足元まで延長してロボットケーブルに変更した。
=>長く細くなって、電圧降下が大きくなって、WiFi NTRIP MASETERだと使えなくなったのでシステムrev02以降は、BOXに電池を付帯させる構成に変更して、更に、無線でRTCM供給する改造を行えば、レシーバーと無線化できるので使い勝手が飛躍的に向上できる。

リストコントローラ マイコン:M5StickC
腕バンド:
①左右BOXから無線で測位データを受信して、UBX換算して左右表示
②Aボタンでログ開始 ログ開始で
文字色マジェンタでログ時間表示
③Bボタンでモニターのオンオフ
=>直射日光でもM5STACKよりは見やすいメリットがあったのでTPOに合わせて使う場合もある
RTKモニター(追加) マイコン:M5Stack Core2

ポケットにしまう、モバイルバッテリが必須

①SDカードログを目指したが、2CH同時に2ファイルに分けて保存するとタスクが重なってCPUエラーが発生してESP32リアルタイム処理をしないと動作しなくなったので断念。
②電池がもたないのでモバイルバッテリももってないといけないので不便なのでリストコントローラにもどるかも
③滑走直後にBOXのSDカードのファイルシステムを操作できる機能があれば使える
M5ATOMIC2個でSDログ(追加) マイコン:M5ATOM TFカードキット
ザックかポケットに収納
①BOXと同様に左右別々のM5ATOM2個でSDカードに別々ログすれば安定してログできるはずだだが、1回目は失敗した。プログラムのバグ、スタートボタンとLED表示で失敗した。
=>以後デバッグして使えるようにしたい
WIN10タブレットでTeraTerm2個起動してログ マイコン:M5ATOM 2個
USBハブ;充電機能付きモバイルハブ
ザックに収納
①上記M5ATO2個をUSBハブで接続して、WIN10dタブレットに接続して、RTK MBデータを流して、TeraTerm2個でログする=>これはログ側が安定しているのがメリット電池寿命とログのオンオフとUSBコネクタの接触不良が課題。rev02以降で真剣に考える、
タブレットでもUSB Aコネクタのものならコネクタが安定できるが大きくて重い。

●以後

5月連休中にrev01用にプログラムを整備して、まとめ記事にします。天気をみてARAIに5回目の計測にでかけます。

 

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