【L-RTK】MovingBaseモード動いた<基本と設定>

今週は、MovingBaseモードを動かすために背水の陣で、ArduSimple社Q&Aへ投稿して、5回もキャッチボールして何とか、
MBモード動作までたどり着きました。
※2022年4月追記 「MovingBase初めてから2年経過」
当初発生したトラブルは、F9Pの設定書き込み方の基本が身についてなかったからでした。購入後3週間でいきなりMovingBaseをやろうとしたのが無理がありました。まずは、基本的な1ボードでのRTK測位の実験で基礎知識の学習をしながら、やっていって、数か月後にMovingBaseを始めるのが正しいアプローチでした。急がば回れの典型的な失敗でした。

※MovingBaseポータル記事

【L-RTK】MovingBase方式の学習始めた<相対位置がmmオーダーで得られる>

 

 

※2021年1月追記
1年経過して、2セット目のF9PHeadingKitを再設定したときの備忘録です、1年前よりノウハウが進化した設定方法になってます。

【RTK2021】2セット目のSimpleRTK2BHeadingSet_MovingBase設定<SimpleRTK2B liteが曲者>

 

●MovingBaseモード初めての場合の注意
設定は、メーカー側が用意した設定ファイル(master)をメーカー側の指定した書き込み方で、忠実に操作しないと動きません。
https://www.ardusimple.com/configuration-files/

 

 

2021年5月のファームウェアHPG1.13にアップされて、Ardusimple社の設定ファイルも更新されました。
下記の不具合も解消されてますので、設定でトラブルは減ってます。設定でコケる原因で一番多いのは
SimpleRTK2BliteへMovingBaseの設定ファイルを書き込むとき1回目が必ずコケる点です。2回目で
uart1のボーレートを460800bpsに変更してから設定ファイルを書き込まないと設定完了できません。
トラブルを避けるには、SimpleRTK2Bliteを使わないほうが無難です。SimpleRTK2Bliteは、小型化が必須の
用途で、滅多に設定書き換えしない用途向きです。2019/12現在ArduSimple社から提供されているmaster設定ファイル群は、M8/8モードでしか正確に書き込めないそうです。F9PはGenaration9なのですが、M8/8モードにして設定ファイルを書き込むというところが落とし穴でした。
Tool>Reciver Configuraion では、M8/8モードにしてから下にあるstore configuration into BBR/Flash に必ずチェックをいれてからTrasfer File  ->GNSS ボタンを押さないと正確に書き込めません。

結局、master設定ファイルがきちんと書き込めなくて動作してなかったというのが原因でした。

上記の操作と接続構成さえ間違わなければMovingBaseモードは動きます。

①MovingBaseモードの基本
(現時点の私の理解ですので将来変わるかもしれませんがその時は訂正します)
SimpleRTK2BとSimpleRTK2Bliteでの組み合わせの場合で、いろいろな組み合わせができますが、初めてなのでメーカー指定でやってみます。

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※2020年12月追記
ファームを1.13へバージョンアップして再度MovingBaseを新規設定しなおしたときの設定備忘録 1.12が5Hzまででしたが、1.13で速度が1.6倍の8Hzまでアップできました

5Hzと同様ですがこれで8Hz動作しました。
●重要:BaseとRover間の通信速度が460800bps以上でないと5Hz、8Hzでは、RTKできないということです。1Hzなら115200bpsで動作しますが遅すぎます。SimpleRTK2では、BaseとなるSimpleRTK2BliteがRoverとなるSimpleRTK2B上のXbeeコネクタに搭載されているので、その間のボーレートを460800bpsにすればいいです。
=>SimpleRTK2B liteのUART1(下)とSimpleRTK2BUART2(上)を460800bpsに設定しますややこしいので間違えやすいですが、能力ギリギリなので少しでもデータが過剰だと動作しません。
下表重要ですので備忘録しておきます。

UART ボーレート  IN データ項目 OUT データ項目
Base (SimpleRTK2B lite) UART2(上) 115200bps
(RTCM3は非同期なので遅くていい)
RTCM3
(外部からNTRIP経由でRTCM3データを入力)
none
(使わないのでnone)
UART1(下) 460800bps(5Hz以上の場合)

115200bps
(1Hz以下の場合)

none
(使わないのでnone)
RTCM3
(MovingBaseとして計算した自己位置とNTRIPからの絶対位置のRTCM3データ)
Rover(SimpleRTK2B) UART2(上) 460800bps(5Hz以上の場合)

115200bps
(1Hz以下の場合)

RTCM3
(Baseからのデータ受信なので同じ設定)
none
(使わないのでnone)
UART1(下) 115200bps以上
(UBXデータ172byteなので余裕がある)
none
(使わないのでnone)
UBX
(NAV-PVT100byteとNAV-RELPOSNED72byteのみ)


=>UARTの通信項目が重いと無事に走りません、MovingBaseで必要最小限の通信項目だけにしないと5Hz8Hzでは走りません。

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➁設定値の確認のための測定構成
ポイント1:設定ファイルの前提の通りに接続
=>Xbeeに慣れてない方は、Xbeeのピン配置図座右にしておいたほうがいいです。方向を間違い易いです。方向を間違えてショートさせて壊してしまうかもしれませんので、指差し確認と先頭方向の左1番ピンが3.3V10番ピンがGNDですので、わからなくなったらテスタで確認します。2番TX3番RXでこの4ピンしか使いません。Xbeeの2番ピンTXは、Xbeeから出力がでるピンで、Xbeeの3番ピンRXは、Xbeeが受け取るピンです。わからなくなったらテスタとオシロで確認しながらやったほうがいいです。何しろ数万円のF9Pを壊したら痛いですから、Xbee用ピンヘッダが必要なので
秋月から仕入れておいたほうがいいです。 マイコンとの接続でも必ず必要になります。

ポイント2:NTRIPもMB SimpleRTK2BliteのUART2へXbee Routerを経由して入力する。NTRIP送信は、PCのUcenterをXbeeCoordinatorと接続してReciever Ntrip Clientで送信させる。

XbeeでなくPCからUSBシリアルモジュールでUART2のRX に結線してもできます。写真では接続してませんが、左端の1番ピンが3.3vで2番ピンがTX3番ピンがRXで、10番ピンがGNDです。USBシリアルモジュールの
GNDを10番ピンへ、USBシリアルモジュールのTXを3番ピンRXにつなげばPCからRTCM3をSimpleRTK2Bliteへ送信できます。Baudrateは115200bpsです。

 

 

 

●結果
とりあえず自宅前に80cm間隔でアンテナ2個を並べて固定して設置

±7mmばらつきで相対座標がでているので、絶対座標の2DAccuracyが4cmの
時でも,相対座標は、1cm以下で測位できている点がMBモードの優秀な点だと理解しました。2個の独立した通常RTKアンテナ間の距離より格段に精度が良いです。

 

●以後
スキーでMBモードで板の方向を精密測定して、横滑り角を正確に測定してみます。
 そのために、基板の構成をMB用に変更して、無線システムを組みます。
 NTRIPはESP32のWIFI受信、RTK結果は、Xbeeで送信する基板組みます。

 

 

カテゴリー: RTK

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